第31話 エジプトへ

文字数 845文字

しかし、ドゥゼが、ドイツ軍右翼(旧ライン・モーゼル軍)の指揮官でいたのは、ごく短い間でした。
10月20日、イタリアから帰ってきたドゥゼは、オッフェンブルクで軍と合流する。


同月26日

イギリス軍創設。

最高司令官ボナパルトは、第二指揮権を、ドゥゼに留保した。ドゥゼは、これを引き受け、ドイツ軍右翼(旧ライン・モーゼル軍)の指揮権は、サン=シルに渡した。



*後のナポレオンの元帥。この後すぐ、サン=シルもローマに派遣され、ライン河畔を離れる。

 ブログ「サン=シル」

サン=シルは、ドゥゼより4つ年上。革命戦争初期からの友人です。ずっと同じライン軍に在籍し、競い合い、協力し合う仲でした。

19話「マンハイム陥落」でちらりと名が出てきます。また、ケール戦22話「ケール撤退」では、共同で指揮を執っていました。

ここまで彼の出番がなかったのは、あまりに身近な存在だったからです。



もちろん小説の中では、大事な箇所で、何度か出てきてもらってます。

小説「負けないダヴーの作り方」

ドゥゼは、11月中旬、パリへ移動していきます。

そこから……

エジプト遠征の準備が、始まった。

翌98年3月22日。

パリで、ドゥゼは、ダヴーを、ボナパルト将軍に紹介します。



タイトルは、ダヴーと会ったボナパルトが、側近に漏らした、ダヴーの印象です。


'une foutue bête’


この言葉の訳語が定まらず、2つの解釈を掲げました。

ここまでご覧下さって、ありがとうございました。


私には、グーグル検索先生という、どこのサイトにも来て下さる熱烈なファンがいらっしゃいます。が、本作は、先生以外の方にも、読んで頂けた気がします。


それで、大変僭越ながら、NOVEL DAYSさんでも、小説版「負けないダヴーの作り方」の連載を開始したいと思います。カクヨム版に手を加え、図や肖像画などを入れた、完全版となります。


引き続き、おつきあい頂けたら、大変、嬉しいです。

本作完結と同時に公開です。


完全版「負けないダヴーの作り方」


どうかよろしくお願い致します!

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登場人物紹介

ルイ=ニコラ・ダヴー

Louis-Nicolas Davout

1770.5.10 - 1823.6.1


主役は、オレだ!


(後のナポレオン時代、”鉄の元帥”の異名を取る。無敗を喧伝される一方で、偏屈とも噂される。ここでは、彼が若く、ナイーヴだった頃を扱います)

小説「負けないダヴーの作り方」

ルイ・シャルル・アントワーヌ・ドゥゼ

Louis Charles Antoine Desaix de Veygoux

1768.8.17 - 1800.6.14


ライン軍将校。俺の憧れの人♡

注)本作及び、小説「負けないダヴーの作り方」は、BLではありません

ブログ「ドゼー1」 ~

サヴァリ

Anne Jean Marie René Savary

1774.4.26-1833.6.2


俺を差し置き、ドゥゼ将軍の副官になりやがった邪魔なやつ。こいつ、童てi じゃないかと、俺は密かに疑ってるんだが、 こんな世間知らずが、ドゥゼ将軍の副官になっていいものか!!

ラップ

Jean Rapp 

1771.4.27 - 1821.11.8


こいつも、ドゥゼ将軍の副官になりやがって。勇気だけが取り柄の、とにかくクソ生意気な男



ラップ目線の2000字小説が、こちらに「勝利か死か Vaincre ou mourir

ブログ「ラップ」

アンベール

General Jean Jacques Ambert

1765.9.30 - 1851.11.20


俺の上官。俺の軍服に、鼻水をなすりつけて感涙にむせぶ癖がある

作者

※このページは、ダヴーにのっとられました……

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