第4話 革命戦争勃発

文字数 1,224文字

おーい、おいおいおいおい
げ。

ダヴーが泣いてる。

すっかり忘れてたけどな。

ママが、再婚したんだよ……


ラヴィエールで気楽な暮らしをしていた母が選んだのは、20歳も若い、法律家。

もちろんこれには、ダヴーの伯父ジャックも、猛反対だった。


ご安心ください。この結婚は、数年で破局します。
ああ、よかった。

って。

お前、俺をマザコン扱いしてたよな、小説の中で。

小説「負けないダヴーの作り方」


そんなことして、タダで済むと思ってるのか!?

してません! してません、って!
嘘こくな!
いいえっ!

みなさん、ご確認ください。

小説「負けないダヴーの作り方」

どうかぜひ、ご一読を!!

故郷へ帰った年(1791年)の夏。


俺は、をした……


お相手は、ダヴーの母を訪ねて来た、ディジョン(同じブルゴーニュ地方)近郊の女性、マリー=ニコル=アデレイド・ド・スギュノー。2歳年上だった。

*Marie-Nicolle-Adeläide de Seuguenot


恋に落ちた若い二人は、電光石火のごとく結婚した



*同年秋(11月8日)

ダヴー様は、当時、21歳ですか。

早まりましたね。

ああっ!?
まあ、話を先に進めましょう。


この頃には、ダヴーの次の赴任地が決まっていた。


結婚して、1週間ほどで(同月16日)、ダヴーは北方軍に合流する。彼には、ヨンヌ**志願兵部隊が任され、ドイツ北部から、戦線を支援することになる。



*ベルギー、オランダ南部の、ライン河下流域を主戦場とする。

**Yonne

事態は目まぐるしく動いていました。


ダヴーが呑気に恋をしていた91年夏、オーストリアとプロイセンが、フランスに対し、ピルニッツ宣言を出します。

「三帝激突」第1話「ピルニッツ宣言」



ダヴーが北方軍に配属になったのは、来るべき戦争(ピルニッツ宣言をフランス革命政府は、深刻に受け止めました)を鑑みてのことだったのでしょう。



翌92年春。フランス革命政府が、オーストリアに宣戦布告。



同年6月、民衆がテュイルリーに侵入し、8月、ついに王制が倒れる。

一方、始まったばかりの戦争は、負け続きだった。ロンウィ(8.23)とヴェルダン(9.1)の要塞が、相次いで、敵に奪われる。首都までの間に、もう、要塞はない。パリは、パニックに陥った。

ブログ「フランス革命戦争1」




が、9月20日。フランス・北方軍は、ヴァルミーで、精鋭プロイセン軍に勝利する。続いて、11月6日、ジェマップで、オーストリア軍に勝利。

ブログ「フランス革命戦争2」


俺の軍は、ヴァルミーの戦いではコンデに、ジェマップの戦いではブリュッセルにいた。


ブリュッセルでは、500人から600人のフランス人捕虜の解放にも、貢献したんだぜ。

後方支援とはいえ、素晴らしいご活躍ですね!
ないしろ、捕虜の中には、俺のヨンヌ軍の兵士らもいたからな。

やつらを見殺しになんかできるものか!



北方軍の総司令官は、デュムーリエ。貴族にも関わらず、革命軍の将軍として、戦っていた。



出た! デュムーリエ!
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登場人物紹介

ルイ=ニコラ・ダヴー

Louis-Nicolas Davout

1770.5.10 - 1823.6.1


主役は、オレだ!


(後のナポレオン時代、”鉄の元帥”の異名を取る。無敗を喧伝される一方で、偏屈とも噂される。ここでは、彼が若く、ナイーヴだった頃を扱います)

小説「負けないダヴーの作り方」

ルイ・シャルル・アントワーヌ・ドゥゼ

Louis Charles Antoine Desaix de Veygoux

1768.8.17 - 1800.6.14


ライン軍将校。俺の憧れの人♡

注)本作及び、小説「負けないダヴーの作り方」は、BLではありません

ブログ「ドゼー1」 ~

サヴァリ

Anne Jean Marie René Savary

1774.4.26-1833.6.2


俺を差し置き、ドゥゼ将軍の副官になりやがった邪魔なやつ。こいつ、童てi じゃないかと、俺は密かに疑ってるんだが、 こんな世間知らずが、ドゥゼ将軍の副官になっていいものか!!

ラップ

Jean Rapp 

1771.4.27 - 1821.11.8


こいつも、ドゥゼ将軍の副官になりやがって。勇気だけが取り柄の、とにかくクソ生意気な男



ラップ目線の2000字小説が、こちらに「勝利か死か Vaincre ou mourir

ブログ「ラップ」

アンベール

General Jean Jacques Ambert

1765.9.30 - 1851.11.20


俺の上官。俺の軍服に、鼻水をなすりつけて感涙にむせぶ癖がある

作者

※このページは、ダヴーにのっとられました……

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