第17話 ジュールダンの後退

文字数 761文字



オーストリア軍。

ネッカー河岸での戦いを知ったヴルムザー・主力軍は、急遽、上アルザスを離れ、マンハイム近辺に集結した。

ヴルムザーが来た!


それなのに、ネッカー河岸の俺達(アンベール師団)には、大砲もない。デュフォール師団は、既に、壊滅状態だ。


北から、サンブル=エ=ムーズ軍が援軍に来るかと思ったが、それも来ない……。


ネッカー河へ進軍したフランス軍は、オーストリアに屈し、ライン河岸のマンハイムに退却を余儀なくされた……。


ダヴーらアンベール師団がネッカー河岸で放置されていたのには、理由がありました。


ここからは、北のデュッセルドルフ付近で渡河した、ジュールダン麾下サンブル=エ=ムーズ軍の話です。


ライン河を東に渡ったジュールダンは、クレベール麾下2個師団を、マインツへ差し向けた。



*下の画像は、クレベール将軍


去年秋から、フランス軍はマインツ西側を包囲していました*。クレベールは、東側から、これを支援、マインツ両岸を征服するつもりでした。



11話「ライン方面軍」、参照

しかし、包囲戦に師団を送るということは、それだけ、軍が弱体化するということだ……。


すかさず、西のフランクフルトにいた、墺・クレルファイ元帥が攻撃を開始する。ラトゥール軍に加え、予想外の敵の出現に、ジュールダン軍は、ラーン河北岸へ退却を開始する。


クレルファイはジュールダン軍の左翼を迂回、さらにマインツの奪還に向かう。



汚い地図だな。もっと、なんとかならなかったのか?

すみません……。



サンブル=エ=ムーズ軍は、後退を繰り返していた。分遣したマインツのクレベール師団にも危険が迫っている。



ライン・モーゼル軍は、ネッカー河岸で敗退し、マンハイムに撤退した。



わお。

わりと絶望的じゃないっスか。

そこへ、 が来たんだよ。


というのは……

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登場人物紹介

ルイ=ニコラ・ダヴー

Louis-Nicolas Davout

1770.5.10 - 1823.6.1


主役は、オレだ!


(後のナポレオン時代、”鉄の元帥”の異名を取る。無敗を喧伝される一方で、偏屈とも噂される。ここでは、彼が若く、ナイーヴだった頃を扱います)

小説「負けないダヴーの作り方」

ルイ・シャルル・アントワーヌ・ドゥゼ

Louis Charles Antoine Desaix de Veygoux

1768.8.17 - 1800.6.14


ライン軍将校。俺の憧れの人♡

注)本作及び、小説「負けないダヴーの作り方」は、BLではありません

ブログ「ドゼー1」 ~

サヴァリ

Anne Jean Marie René Savary

1774.4.26-1833.6.2


俺を差し置き、ドゥゼ将軍の副官になりやがった邪魔なやつ。こいつ、童てi じゃないかと、俺は密かに疑ってるんだが、 こんな世間知らずが、ドゥゼ将軍の副官になっていいものか!!

ラップ

Jean Rapp 

1771.4.27 - 1821.11.8


こいつも、ドゥゼ将軍の副官になりやがって。勇気だけが取り柄の、とにかくクソ生意気な男



ラップ目線の2000字小説が、こちらに「勝利か死か Vaincre ou mourir

ブログ「ラップ」

アンベール

General Jean Jacques Ambert

1765.9.30 - 1851.11.20


俺の上官。俺の軍服に、鼻水をなすりつけて感涙にむせぶ癖がある

作者

※このページは、ダヴーにのっとられました……

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