第25話 男が惚れる男

文字数 1,557文字

おい、あの話!
えっ?
だからほら! 


ドゥゼ将軍

 ステキ! 

 カッケー!


っていう、アレ!

ああ!


男が惚れる男 という、アレですね!

(きらきら)




太ももを撃たれ、ストラスブールで療養中のドゥゼを、オーストリアのラトゥール元帥、ローゼンバーグ将軍が見舞っている。



*下の画像

 24話「勝てそうだったのに」、参照

【ラトゥール】

(オーストリア元帥)



95年の戦い

ジュールダンのサンブル=エ=ムーズ軍に敵対。

16話「ネッカー河岸での戦い」、参照。



96年の戦い(対カール大公戦)

常にモローのライン=モーゼル軍に対峙(そして、カール大公が助けに来るまで、ドゥゼはじめ、フランス軍の若い将校達に押され気味)。

フランス軍のケール要塞撤退に対し、ライン河の真ん中で、ドゥゼと交渉(そして、1晩の猶予を与えたばかりに、翌日、乗り込んでみたら、ケールには何も残っていなかった……)。

22話「ケール撤退」、参照



97年の戦い(現時点)

マンハイム南で、予備軍を管理。

オッシュ率いるサンブル=エ=ムーズ軍にさんざんやられた、オーストリアの敗将ヴァ―ネック**が、再三、予備軍をくれと言ってきたにもかかわらず、ラトゥールは、ライン・モーゼル軍の方が手強いと、予備兵を動かさなかった。(ライン・モーゼル軍の出撃は、サンブル=エ=ムーズ軍の2日後)

24話「勝てそうだったのに」、参照

**この失敗によりヴァーネックは軍法会議にかけられ、恩給を半額にさせられた上、引退させられた。1805年に名誉は挽回されるも、ウルムの戦いで敗北、翌年没。一方で、ラトゥールの名誉が棄損されることはなく、1805年には帝国戦争評議会の議長まで上り詰め、翌年、没

予備軍を、ライン・モーゼル軍用に残しておいたとは。ラトゥールは、ライン・モーゼル軍を警戒していたんですね。
それだけ、ドゥゼ将軍を、買っていたということさ!

オッシュ将軍よりもね!

ちなみに、この時、ラトゥールは59歳、ローゼンバーグ(上の画像)は35歳でした。

ドゥゼは、28歳です。



年上の男性を、二人もロウラクするなんて、ドゥゼ将軍ったら……。

お前に語らせるんじゃなかった。


そこは、敵でさえ敬意を払わずにはいられないドゥゼ将軍、だろ!!

もちろん、小説でも触れています。

小説「負けないダヴーの作り方」


まさに、「男が惚れる男」……

ストップ!!


そこから先は言うなよ!


(再掲)

BL版につきましては、ドゥゼと、オーストリア元帥らの名誉の為に、タイトル他の掲載は、控えさせて頂きます。



小説「負けないダヴーの作り方」32話「タンタロスの気分」で書かれている、


療養中のドゥゼの元への、若い女性たちの来襲も、

「タンタロスの気分」というドゥゼ自身の言葉も、

総裁政府からのお褒めの言葉も!


全て事実です!!






3ヶ月ほどで太ももの怪我も回復し(させ)、ドゥゼは、スイスを経由して、イタリアのボナパルトへ会いに行った。




これは、表向きは、ライン・モーゼル軍の司令官・モローの命令だった。約束の戦争拠出金を支払おうとしないバイエルンとシュヴァーベンに支払いを督促してくれるよう、イタリアの勝者・ボナパルトへ頼みに行ったことになっている。




なお、ドゥゼの同行者は、「レイ」という副官と下働きの召使いが一人だけ。因みにこの時、サヴァリ(これ以後の副官)は、給料未払いが続いた為、完全に手元不如意になり、実家に無心に帰っていた。ラップ(同上)については、どうしていたか不明。




イタリアでドゥゼを迎えたボナパルトは、モローの為に動く義理はないと考え、自分はドイツ諸邦を相手にしているわけではない、オーストリアと交渉をしているのだといって、これを退けます。


けれど、新しくできた「友人」ドゥゼの為に、ミュンヘンでバイエルンと交渉できるよう手筈を調えてくれました。

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登場人物紹介

ルイ=ニコラ・ダヴー

Louis-Nicolas Davout

1770.5.10 - 1823.6.1


主役は、オレだ!


(後のナポレオン時代、”鉄の元帥”の異名を取る。無敗を喧伝される一方で、偏屈とも噂される。ここでは、彼が若く、ナイーヴだった頃を扱います)

小説「負けないダヴーの作り方」

ルイ・シャルル・アントワーヌ・ドゥゼ

Louis Charles Antoine Desaix de Veygoux

1768.8.17 - 1800.6.14


ライン軍将校。俺の憧れの人♡

注)本作及び、小説「負けないダヴーの作り方」は、BLではありません

ブログ「ドゼー1」 ~

サヴァリ

Anne Jean Marie René Savary

1774.4.26-1833.6.2


俺を差し置き、ドゥゼ将軍の副官になりやがった邪魔なやつ。こいつ、童てi じゃないかと、俺は密かに疑ってるんだが、 こんな世間知らずが、ドゥゼ将軍の副官になっていいものか!!

ラップ

Jean Rapp 

1771.4.27 - 1821.11.8


こいつも、ドゥゼ将軍の副官になりやがって。勇気だけが取り柄の、とにかくクソ生意気な男



ラップ目線の2000字小説が、こちらに「勝利か死か Vaincre ou mourir

ブログ「ラップ」

アンベール

General Jean Jacques Ambert

1765.9.30 - 1851.11.20


俺の上官。俺の軍服に、鼻水をなすりつけて感涙にむせぶ癖がある

作者

※このページは、ダヴーにのっとられました……

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