第18話:シアトル・バンクーガー2

文字数 1,776文字

 佐藤さんが、シアトルは北に位置して、冬は寒くないかと聞くと、山間部は雪も多く、寒いが、シアトルは海に面して、雪も少なく、日の光が射して、昼間は暖かいと言った。今日は、一番の名所、シアトル、スペースニードルに登りましょうと言った。最初は、ここパイク・プレイス・マーケットで、そら飛ぶサーモンを見ましょうねと、意味ありげに笑った。

 1時間程で、昼食を終え、支払いは、全部、佐光が、ドルカードで支払い、全部で税・サービス料を入れて533ドル。1人当たり26ドルと、まーまーの値段だった。トムがい払うと言ったが、日本人は、案内してもらった人に支払えと言うほど、野暮じゃないと言うと、サンキューと笑いながら言った。その後、広い市場を回ると、大きな野菜売り場や、肉売り場もあった。

 まさに、庶民の台所といった感じだった。もちろん魚市場が一番多い。特に魚屋で目に付いたのが小さな貝が多くの種類売られていた。そこで、佐光がスカーレットに聞くと、貝はニンニクとスープにしたり、グリルしたり、蒸してソースで食べたり、カレーに入れたり、色々工夫して昔から食べていたと教えてくれた。花屋では大ぶりの赤いバラのような花が目に付いた。

 花について聞くと、シアトルもバンクーバーに負けない位、きれいな花が多いのよと説明した。やがて、大きな魚屋で、観光客が多く集まったところで、数人の店員が大きな鮭を店員どうして投げて渡した。それを指さして、スカレーットがフライング・サーモンと言った。そうか、あれが、そら飛ぶ鮭というわけかと、わかると、佐光が面白いと笑った。

 もちろん、その説明を直ぐに、日本人の仲間達に説明すると、拍手が起こり、店員もうれしそうだった。そして14時くらいになり、再び、バス停に行き、次はスペースニードルに行きますとスカーレットが言った。バスは、かなり混んでいたが、レディーファーストの国で座っているのは、ほとんど女性達だった。30分くらいでスペースニードルに近くについた。

 入り口で18人分のチケット1人22ドル合計396ドルを佐光のドルカードで支払った。トム夫妻は前売り券を買っていたようだ。エレベーターで屋上に着くと、遠くに、シアトルの名峰、レーニア山が見えた。富士山に似てるねと、日本の仲間が言うと、佐光が、鋭いねと言い、あの山は、マウント・レーニア、レーニア山、別名、タコマ冨士というのですと言った。

 やっぱりなと、みな、納得した。1時間ぐらい見学して、地上に降りる頃には17時、なっていた。すると、トムが日本人はカニが好きかと聞くので大好きだと答えると、夕食に、ザ・クラブ・ポッドに行こうと言った。バスに乗って海辺の方へ行くと、看板が見えて入ると、まだ、ちょっと早いせいか、空いていて、クラブを注文すると、大きな器に持って来た。

 と思ったら、テーブルの上にまいた、それに小槌がついていて自分でたたいて割って、フォークで中身を食べるというスタイル。ビールも頼んで、小槌の音をさせて、話をしてと忙しく、時間が過ぎ19時に終了した。しかし食べきれないクラブはスカーレットが、あらかじめ袋を持ってきていて、全て、持ち帰った。

 佐光が支払いに行こうとすると、トムが、さっき全部支払ってもらったから、ここは、君達、日本人のためのウエルカム・ディナーとして、私が全部支払うと言ってくれ、お言葉に甘えて、支払ってもらった。その話をみんなに伝えると、サンキューと言った。そして、ここで別れて、今度は、日本で会いましょうと、言って別れた。

 その後、バスに乗ってホテルに帰って、早めに床についた。翌8月9日は、藤岡と大屋が朝6時半にホテルまで大きなワゴンで迎えに来てくれ、その他に頼んでおいた大きなワゴンタクシー2台と共に、ホテルを出て、シアトル駅に向かい車中でバンクーバーまで移動は列車で行くからチケット買っておいてと言われたの了解した。

 藤岡と大屋が、ちょっと待っていてと言い、15分位で、シアトルの店に車を置いて、やってきた。それまでに列車のチケットを全員に渡した。7時45分シアトル・キングストリート駅発のアムトラックという列車に乗り、11時45分にバンクーバーに到着した。列車内でも食事ができるが電子レンジやトースター調理品ばかりで美味しいと言うわけにはいかない。
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