第28話:個性的な入塾生1

文字数 1,658文字

 数日後の合格発表には、弟の染谷次郎君も来て、彼が、一番最初に、姉の受験番号を見つけた。染谷君子さんは、最初、気丈に、受かったわと言ったが、目に涙がにじんで、こぼれ落ちると、涙が止まらなくなった。それを見ていた佐光俊充の母が染谷君子さんを抱きしめて、よくやったね、偉いと言い、気が済むまで泣きなさいと言った。

 数分後、泣き止んで、次の目標に、向かって頑張りますと宣言。それを見ていた染谷次郎が姉ちゃんすごいと言い、俺も続くぞと気勢を上げた。この年、染谷君子さん以外に佐光英才塾の3人の塾生が筑波大付属駒場中学校に合格した。お姉ちゃんが筑波大付属駒場中学校に合格してから染谷次郎も目の色を変えて真剣に勉強に臨んで集中力を持続させる方法を身につけた。

 そして、夜遅くまで勉強していた。やがて春になり、たまには息抜きも必要だろうと春休みに上野恩賜公園の桜を見に出かけ銀座の有名なレストランで佐光夫妻と両親と染谷兄弟の6人で出かけると、銀座松屋で佐光陽子さんが、染谷君子に対し中学進学の記念として素敵なスカーフをプレセントした。これには、大喜びして、はしゃいでいた。

 その姿を見ると、いくら英才といえども13歳の可愛い少女に見えて、佐光夫妻も両親も胸が熱くなった。そして、染谷君子さんが、しんみりとした声で、この姿を見せられないと言い、見手欲しかった言い涙ぐんだ。佐光夫妻も、たまらず、涙を流した。その重苦し雰囲気を和ますように、弟の染谷次郎が、俺が合格した時には、ノートパソコンを会ってくれよなと言った。

 姉の君子さんが、あんたは、まだ受かってないでしょと大きな声でたしなめた。すると次郎君がべそをかき君子さんの笑い声が上がった。その後、上野から京成特急で成田に帰った。5月が過ぎる頃に染谷次郎が筑波大付属駒場中学校の最近5年間の入試問題集を買い解き始めた。やがて梅雨を迎えて暑くなった。夏休み、染谷次郎が毎朝5時に起きて涼しい時に勉強した。

14,15時頃に昼寝し、夜遅くまで勉強した。夏休みを終えると筑波大付属駒場中学校の最近5年間の入試問題集も全て終えて最近の入試の傾向もわかったと強がった。やがて涼しくなってきたと思うと10月が終わり11月が去り12月を迎え2009年が終わり2010年を迎えた。いよいよ染谷次郎の受験の年になった。

 すると姉の君子さんが、体調をこわさない事、過度に緊張しない事、集中する事、3回見直す事、これが受験に勝つ秘訣だよと教えた。やがて受験日を迎えて当日は佐光夫妻と姉の君子さんの3人で受験会場に向かって染谷次郎が少し緊張した面持ちで教室に入った。終了時間になり出て来た染谷次郎は笑顔でベストは尽くしたと言った。

 数日後の合格発表の日、姉は用事で来られず、佐光夫妻と3人で出かけた。合格発表の掲示板を見て、直ぐに、あったと叫ぶと染谷次郎の受験番号が出ていた。これを見て染谷次郎がノートパソコンを買ってくれるの昨年約束したので秋葉原へ行こうと言い電車で大きな電気店に入り、NECの格好良いノートパソコンを購入。そして光インターネット入れて欲しいと言った。

 そこで佐光俊充が、早速、NTTに連絡しておくよと言った。染谷兄弟の金の管理を佐光陽子がして、それぞれの銀行口座を作らせ小遣いも含め必要な学費を学校へ、子供達の必要な小遣いは彼らの口座へ送金していた。その後、長期休みなると成田の佐光家に来てプールへ行ったり海水浴へ行ったりした。2010年4月12日、早朝、MB銀行の重松さんから電話が入った。

 そして豪ドル円が上昇してるので561万豪ドルを手数料込みの86円で売却したほうが良いと言われ売却し44830万円となり残金が84830万円となった。その後、2010年5月21日、早朝、MB銀行の重松さんから電話で豪ドル円が下落してるの1豪ドル74円で400万豪ドルを29600万円で買い残金が55230万円となった。今年も有名中学に合格させたいと言う。御両親が佐光英才塾を見学に来る様になった。
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