『縁輪』の提案
文字数 1,081文字
『縁輪』の胸には、『せせらぎ』の、
『さえずり』に対する純粋な想いが深く、
深く響いていた。
ゆえに『縁輪』は、『せせらぎ』に、こう
提案したのである。
「「『せせらぎ』よ。
そなたの『さえずり』を想うその気持ちは
よくわかった。
決意をしたと言っても、いざとなると
その決意が揺らぐのも無理はない。
そなたでさえも、どうすれば良いのか
わからないのであろう。
何が最善の策であるのか。。。
そなたの思うとおり、人間である以上、
[死]は免 れぬ。
それを乗り越えたくば、そなたのすべき
ことは、たったひとつ。。。」」
「「そっ、それは、いったい。。。」」
『縁輪』は、そう尋ねる『せせらぎ』に
対して即答はしなかった。
「「『縁輪』さま。。。
いったいどうすればいいのですか?
何か策があるのならば、どうかお教え
ください。」」
『せせらぎ』は、『縁輪』にそう真剣に
訴えた。
『縁輪』は、『せせらぎ』の覚悟を本物で
あると確信したのか、もうこれ以外に手立て
がないときっぱりと言い切るようにこう答え
たのである。
「「それは。。。
そなたが《半神 》となることだ。」」
「「《半神 》。。。」」
「「そうじゃ。
《半神 》。
その名の通り、半分は《神》。
そして、もう半分は人間であること。
《半神 》は、神気 と人の気 が完全に
混ざった存在。
だが、けっして中途半端な存在ではない。
人間が住む世には、《神々》の力をもって
しても成し遂げられぬことはある。
人間の住む世というものは、本来、人間
自らがすべてを成し遂げるべき世界。
《神》となったこのワシも、今さらながら
それを痛感しておる。
《神》にすら手を下せない領域はある。
だが、《半神》ならば。。。
《神》でもあり、人間でもある《半神》
ならば、その理 を越え、不可能を可能に
変えることもできよう。
『さえずり』が、何度転生を重ねようと
永遠に『さえずり』の傍 らで『さえずり』を
幸 へと導くことができる。
《半神》なる魂として、自らを高めてみて
はどうだ?」」
『縁輪』のこの助言で、揺らいでいた
『せせらぎ』の覚悟は決まった。
「「『縁輪』さま。
ありがとうございます。
決めました。
我は、《半神》となります。
《半神》なる魂として生まれ変わり、
『さえずり』の傍 らで、いつまでも
『さえずり』を護 り抜きます。」」
「「そうか。
よくぞ覚悟を決めた。
だが、それには、【久遠 共魂 銀縁糸 】を
誕生させるために《半神》となるべく修行を
せねばならぬ。
道は険 しい。
ワシは、手加減も同情もせぬぞ。」」
「「はい。
『縁輪』さま。
よろしくお願いいたします。」」
『さえずり』に対する純粋な想いが深く、
深く響いていた。
ゆえに『縁輪』は、『せせらぎ』に、こう
提案したのである。
「「『せせらぎ』よ。
そなたの『さえずり』を想うその気持ちは
よくわかった。
決意をしたと言っても、いざとなると
その決意が揺らぐのも無理はない。
そなたでさえも、どうすれば良いのか
わからないのであろう。
何が最善の策であるのか。。。
そなたの思うとおり、人間である以上、
[死]は
それを乗り越えたくば、そなたのすべき
ことは、たったひとつ。。。」」
「「そっ、それは、いったい。。。」」
『縁輪』は、そう尋ねる『せせらぎ』に
対して即答はしなかった。
「「『縁輪』さま。。。
いったいどうすればいいのですか?
何か策があるのならば、どうかお教え
ください。」」
『せせらぎ』は、『縁輪』にそう真剣に
訴えた。
『縁輪』は、『せせらぎ』の覚悟を本物で
あると確信したのか、もうこれ以外に手立て
がないときっぱりと言い切るようにこう答え
たのである。
「「それは。。。
そなたが《
「「《
「「そうじゃ。
《
その名の通り、半分は《神》。
そして、もう半分は人間であること。
《
混ざった存在。
だが、けっして中途半端な存在ではない。
人間が住む世には、《神々》の力をもって
しても成し遂げられぬことはある。
人間の住む世というものは、本来、人間
自らがすべてを成し遂げるべき世界。
《神》となったこのワシも、今さらながら
それを痛感しておる。
《神》にすら手を下せない領域はある。
だが、《半神》ならば。。。
《神》でもあり、人間でもある《半神》
ならば、その
変えることもできよう。
『さえずり』が、何度転生を重ねようと
永遠に『さえずり』の
《半神》なる魂として、自らを高めてみて
はどうだ?」」
『縁輪』のこの助言で、揺らいでいた
『せせらぎ』の覚悟は決まった。
「「『縁輪』さま。
ありがとうございます。
決めました。
我は、《半神》となります。
《半神》なる魂として生まれ変わり、
『さえずり』の
『さえずり』を
「「そうか。
よくぞ覚悟を決めた。
だが、それには、【
誕生させるために《半神》となるべく修行を
せねばならぬ。
道は
ワシは、手加減も同情もせぬぞ。」」
「「はい。
『縁輪』さま。
よろしくお願いいたします。」」
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