ついに発見された帝国の心臓部

文字数 402文字

 『極月光天』は、振り上げた剣を側近の
中の一名、副帝の『チュウチョウ』の目の
前に力一杯振り下ろしたのである。


 一体何が起こったのか。


 何のことかまったく分からずギョッと驚く
『チュウチョウ』。


 すると、照り屋根で待機していた二つの光
は素早く屋根から降り、陣の中に入って
行った。

 実は、この二つの光は『極月光天』の使い
の者。

 両者は、『極月光天』の前にひざまずき、
そして、一礼した。

 「陛下、長い間お待たせしてしまい、申し

訳ございませんでした。

 やっと。。。やっと見つかりました。」


 その使いのうち一名が『極月光天』にこう
報告したのである。



 一体何が見つかったのか。


 それは、帝国の存在を司る重要な
カギとなる帝国の心臓部と言ってもいい
月帝源(げっていげん)】。

 ≪月界帝国≫は、元々この【月帝源(げっていげん)
から創造された小さな星であった。


 美しい黄金色(こがねいろ)に輝く【月帝源(げっていげん)】。


 この光り輝く【月帝源】を軸に、帝国は
繁栄していったのである。

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登場人物紹介

昇龍 導光《しょうりゅう どうこう》


代々続く祈祷師の家系に生まれた。昇龍家第四十八代当主。五十歳。

非常に高い霊能力を持つ。

ダンディで背が高く、スポーツマン。 

物腰柔らかで一見祈祷師には見えない。

導光が愛するものは何といっても龍と家族そしてスイーツ。

持って生まれた類まれなる霊能力と格の高い魂で、様々な視えざる存在と対峙しながら

迷える人々を幸福へ導くことを天命の職と自覚し、日々精進を重ねるまさに正統派の祈祷師。

昇龍 輝羽《しょうりゅう てるは》


導光の娘。ニ十歳。 

聖宝德学園大学 国際文化学部二年生。両親譲りの非常に高い霊能力の持ち主。

自分の霊能力をひけらかすこともなく、持って生まれたその力に感謝し、

将来は父のような祈祷師になりたいと思っている。

龍と月に縁がある。

龍を愛する気持ちは父の導光に劣らない。

穏やかな性格だが、我が道を行くタイプ。

自分の人生は自分で切り拓くがモットーで、誰の指図も受けないという頑固な面がある。 

昇龍 澄子《しょうりゅう すみこ》


導光の妻。四十七歳。 

元客室乗務員。導光とは、機内で知り合った。

現在は、息子の縁成とともにイギリスに滞在中。

かつて偉大な巫女であったという前世を持つ。

導光同様、非常に高い霊能力と癒やしの力で多くの人々を内面から支え、癒やしながら心を修復し、

本来の自分を取り戻せるよう救える人物。

桜と龍に縁がある。

性格は、かなり天然で、かなりズレている。

どこまでが本気で、どこまでが冗談なのか、家族との会話がかみ合わない面がある。 

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