守られた約束
文字数 826文字
封印していた千三百年前の記憶の中では、
おそらく二度と『せせらぎ』には再会できな
いと思っていた『さえずり』。
だが、約束どおり、再び『さえずり』の
目の前に『せせらぎ』は現れた。
あの時。。。
『せせらぎ』が、先に旅立ってしまった
あの時。
絶望と孤独に心が押しつぶされそうに
なったあの時。
いつかはやって来る『せせらぎ』との
別れ。
せめてそれまでは一緒にいたい。。。
過去に感じた様々な想いが、『せせらぎ』
を視た瞬間。。。
射 られた矢の如く息もつかせぬ勢いで、
一気に『さえずり』の心に押し寄せて来たので
ある。
魂の奥深くからずっと望んでいた
『せせらぎ』との再会。
その『せせらぎ』の魂が、まさに今、
やっと愛しい『さえずり』の元へ帰ってきた
のであった。
「『さえずり』。。。『さえずり』。。。」
「『せせらぎ』。。。」
どれだけ待ち望んだことだろう。
『さえずり』は、『せせらぎ』の胸の中へ
飛び込んだ。
「『せせらぎ』。。。
逢いたかった。。。」
「我も同じ。
どんなにこの日が来ることを願っていた
ことか。」
『せせらぎ』は、『さえずり』をその胸に
しっかり抱き寄せ、そう呟 いた。
懐 かしい香り。
そして、温かいぬくもり。
耐えられぬほど悲しいことがあると、
『さえずり』は、いつも『せせらぎ』の胸の中
で泣いていた。
その度に優しく包んでくれた
『せせらぎ』。
『せせらぎ』の両腕は、まるで雛鳥 を護る
親鳥の羽の如く柔らかく、そして温かい。
その羽の中に顔をうずめると、なぜか
とても安心できた。
人々を襲う天変地異。
自然の猛威。
人々の争いから生まれる戦 の数々。
その度に失われる罪なき多くの人々の命。
そして、貧困。
『さえずり』は、人々の命が失われる度に
心を痛めた。
そして、無力な自分を責めた。
祖国、≪月界帝国≫でさえも力及ばぬ地上
の災い。
そのような状況の中で生きていくには、
『さえずり』一人だけではあまりにも辛 く、
とても耐えられなかったことであろう。
おそらく二度と『せせらぎ』には再会できな
いと思っていた『さえずり』。
だが、約束どおり、再び『さえずり』の
目の前に『せせらぎ』は現れた。
あの時。。。
『せせらぎ』が、先に旅立ってしまった
あの時。
絶望と孤独に心が押しつぶされそうに
なったあの時。
いつかはやって来る『せせらぎ』との
別れ。
せめてそれまでは一緒にいたい。。。
過去に感じた様々な想いが、『せせらぎ』
を視た瞬間。。。
一気に『さえずり』の心に押し寄せて来たので
ある。
魂の奥深くからずっと望んでいた
『せせらぎ』との再会。
その『せせらぎ』の魂が、まさに今、
やっと愛しい『さえずり』の元へ帰ってきた
のであった。
「『さえずり』。。。『さえずり』。。。」
「『せせらぎ』。。。」
どれだけ待ち望んだことだろう。
『さえずり』は、『せせらぎ』の胸の中へ
飛び込んだ。
「『せせらぎ』。。。
逢いたかった。。。」
「我も同じ。
どんなにこの日が来ることを願っていた
ことか。」
『せせらぎ』は、『さえずり』をその胸に
しっかり抱き寄せ、そう
そして、温かいぬくもり。
耐えられぬほど悲しいことがあると、
『さえずり』は、いつも『せせらぎ』の胸の中
で泣いていた。
その度に優しく包んでくれた
『せせらぎ』。
『せせらぎ』の両腕は、まるで
親鳥の羽の如く柔らかく、そして温かい。
その羽の中に顔をうずめると、なぜか
とても安心できた。
人々を襲う天変地異。
自然の猛威。
人々の争いから生まれる
その度に失われる罪なき多くの人々の命。
そして、貧困。
『さえずり』は、人々の命が失われる度に
心を痛めた。
そして、無力な自分を責めた。
祖国、≪月界帝国≫でさえも力及ばぬ地上
の災い。
そのような状況の中で生きていくには、
『さえずり』一人だけではあまりにも
とても耐えられなかったことであろう。
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