第26話 窮鼠、猫に嚙まれる!? 後編

文字数 13,756文字

やっほー、語り部だ。前回の続きである。
前回、今話中で最大の偉業、そして山場とまで噂されていた、アリリのこの屋敷に対する改善点を200個にも及ぶ膨大なつっこみを施すという大事件。

【恐怖の200連続難癖(なんくせ)事件】

が起こった。その余りの多さと彼女の観察眼と記憶力の凄まじさに、屋敷の皆を絶望の奥底までに叩き込み屋敷を、そしてその中の住人を震撼させてしまった。
だが……残念な事に、そのつっこみ一つ一つを掘り下げてみると、当然、この屋敷の為になる相応しい、的確な改善しなくてはならない箇所も存在してはいたが、予想以上に穴も多く存在していた。そして、あろう事かその悲しい事実にいち早く気付いてしまった人物こそ、アリリがこの屋敷の存在する7人の住人の中で、最も下位の存在と見ていた、そう、心底軽蔑していた体臭のキツイ、花の間の住人のネズニ男だったのだ。


そんな彼に、とても200つっこみとは言えないピカ。クソワロタでチュウ。と、鼻で笑われつつ指摘をされてしまう。これは彼女の高すぎるプライドをへし折るのにそう時間は掛からなかったであろう。そう、アリリの中では現実世界では決して交わる事の無い程に乖離した存在の下等齧歯類と思われたネズニ男が、今まさに、自分と同じ高さまで上り詰め、彼女の打ち立てた栄光の200のつっこみと言う切りが良く恰好の良い数字を減らし、へし折ろうとしているのだ。それを足と腕と気が短い彼女が許せる訳がない。だが、口を挟む隙もない程に、流暢に削減して行くネズニ男……そのあり得ないギャップに、彼女の余裕は消える。
しかも、彼の話を聞いている内に、この屋敷の為を想ってと思われた200と言う切りの良い数字のつっこみは、実は、彼女自身も自覚していない自己満足を皆にひけらかす目的が最優先されており、200と言う数に到達させる為の数合わせのカスつっこみも幾つも幾つも存在していたと言う事実までも露呈してしまう!! 私もその偉業に、誇りすら感じていたと言うのに、よくよく考えたら200と言う数字の大きさのみに大きく影響され驚いて居ただけと言う事実にも気付かされる結果となった。やってしまった……そう、人は、権威に弱いのだ。お医者様、政治家の先生、弁護士様の仰る事や、アリリの200と言う数字の膨大さに委縮し、媚びへつらい、本質を見失う。それらが全てが正しいんじゃないかあ? と、鵜呑みにしてしまう傾向にある。私もその大多数の一員だっただけ……と言う事。私は、マイノリテーにはなれなかったのだ……そんな中、ネズニは自身の観察眼を信じ、周りに流されずに自分の信念を貫き通せたと言う事なのだ。それなのに私は確か、感動し、語り部人生の中で最も感動したとほざいてしまった……お恥ずかしい……結果、アリリ自慢の200と言う牙城の間隙を、感激する程見事を突き続け、論理的かつ合法的に数を着々と減らしていく。アリリはそれをただ見ているだけ。反論の余地も無く、ただいたずらに彼女のプライドは、重ね重ね引き起こされるネズニのつっこみ数に反比例し、次第に弱って行ってしまったのだ……これはとってもすごい事なんだぞ! そして、事件が起こってしまう。きっかけは些細な事。つっこみ取り消し作業を順調に進め2つ目の部屋のニイラ男の部屋に差し掛かり、そこに存在する泉の、

「精霊様から斧を盗んだ嘘つきの泥棒猫!」

と酷い事を言われてしまう。アリリはその、事実とは言えひっどい言葉にわななき、戦慄し、その短すぎる全身をプルプルっとさせてしまう!! そして、次第に彼女の中の負のあらゆる感情が、その年齢に相応しくない程におびただしき量の悪意が……昂ぶり始め、猫のオーラとして浮かび出て増幅。そして、次第に虎の姿へと変貌し暴走。幼い彼女が到底コントロール出来様もない……その結果、怒りに身を任せ、皮肉にもネズニの話に上がった泉の精霊から騙し取った黄金に輝く凶器での物理攻撃で、彼は足止めを食らってしまう。だが、その凶行にも、ニイラ男の超回復魔術と彼自身のガッツで辛うじて耐え凌ぐ。そして、計り知れぬ恐怖を受けた直後だと言うのにそれでもアリリを見据え、心折れる事無く正義の暴露を続けるネズニ。
仮にこの暴露が終えてもアリリに疎まれ敵意を向けられるだけだと言うのに……彼女を敵に回す事に百害はあっても一利すら無い筈。
事なかれ主義で見て見ぬ振りも出来た筈。だが、彼は曲がった事を嫌い、正しい方向に直す為だけに命を張って戦った。その姿、そこには、平気で嘘を突き、人を裏切り、欲にまみれ、狡賢く卑怯だと言われている【原作】のネズミ男のイメージとは掛け離れた大和魂を感じさせ、皆の、そして私の心までをも揺さぶる。震える……ブル、ブル、ブルブル、ブルブルブルブル……地震が起こったかの如く、いや、市田が何人にも分身し、一斉に震えるかの如く鈍い揺れが長時間続く……結果、私の心は、彼に、傾いた。
皆さん? この時点で、アリリとネズニ、どちらが正義なのか? 皆さんの中でも、私同様の逆転が起こってしまったのではないだろうか? 私はそう確信している。だが、かなりの数をつっこみ潰しを終了した前回、これでもう終わりでも良くね? と思われる程減少してしまったのに、なんと!! まだこれだけでは終わらない。まだ折り返し地点だ、と、言ってくれちゃったのだ!!!!! どっひゃー( ;∀;)たかがネズミ男と高を括っていた。だが、そのツケが、今、彼女に、驟雨(しゅうう)の如く襲い掛かる!!! ぬう、しまった! 前回のあらすじだけでもうこんなにも沢山の文字で語ってしまったぁ♡年を取るとくどくなって困る……実は「簡潔にまとめろ!」と、語りの女神カタリナには言われておるのだが、実践しているのは彼女が近くにいる時だけで、普段はなるべく長く語ろうと言う可愛らしい癖がある。全ては文字数稼ぎの為。一文字でも多くて回りくどく、非簡潔的に語るのが私なのだ。結果その小説に多大なる恩恵を与える事となるのだ。そう、

【文字数の多い小説は、良い小説】

なのだからな。これだけは、世代が遷り変わろうとも決して変わらぬ唯一の真理。
だが、これだけ非効率的に大量の文字を使用しつつ語っても、前回の話を読まなくては絶対に分からない部分もしっかり秘せつつここまで語った。そう、一体どんなつっこみをしたのか? その部分だけは実際に前回を読まなくては何の事か分からぬ様なトリックを使用しているのだ。中々の策士であろう? その成果もあって、今回初めてこの話に触れた方も、前話と前々話を読みたくなったのではないだろうか? もしそうであれば読んで見てはどうだろうか? このまま続きを読んでもあまり分からないままであるしな。大丈夫である。2話でたったの20000文字程度で非常に読みやすく簡潔にまとめてあるし、追いかけたら逃げる様な軟弱者でも無い。しっかり確認してからこの先に進んで欲しい。
さて、前回、前々回もしっかり読んで下さった皆さん、皆さんは問題なくこの先を読み進めても大丈夫である。しかし……一体何処までネズニの快進撃は続くのか? 想像が付くだろうか? 現在200つっこみから172つっこみまで減少した。
さて、ここからどこまで減ってしまうのか? それともまさかのV字回復をしてしまうのか? もしそのヴィジョンが浮かんだのならば、この場で一旦読むのを止め、つっこみ数の予想コメントを残してから続きを読んで欲しい。
さあ、これから血で血を洗う……違うな。知で知を洗う、熾烈な戦いが再開されるであろう。そして、

【後編】

と銘打ってしまった以上、必ず今回で雌雄が決するだろう。その戦いが終わった後、床ペロをしているのはアリリなのか? それともネズニなのか? そして、歯医者の……おっとミスった……敗者の、

【ラストリアクション】

とは? 想像を絶するネズニの反論は臨界点を超え、更なる領域へと辿り着く! 前歯の長さが12cmのネズニ男と、身長120cmを誇る幼女が織りなす何もかもが予測不可能な、ハイ・アクション・ファンタジー・ホラー・ミステリー! ぬ? くどいであるだと? さっさと本編に行け! と仰るのか? そんな殺生な……今、たった今燃え盛って揺らめいている私のハートのフレイムは、新たに薪をくべたばっかりなのだ……まだこれからその薪が燃え尽きるまで位は語りたいのだ。後ほんのちょっとだけだから頼む……ところで、何故ここまで文字数に固執するのか? 知りたくはないだろうか? ぬう、そうか……どうしても聞きたいと? 承知した。これは語るしかないようだな。
幾つか理由がある。まずはこの小説の発展の為と言うのが一番だ。だが、もう一つ明確な理由がある。それを今から語ろうと思う。現在、前回のあらすじの最中であり、中断してしまう事は申し訳ない。少々脱線するかもだが私の師の話をさせてくれ。誠に申し訳ないとは思う。だが、必須だと判断した。故に、語る。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー5年前ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私は語りの養成所で腕を磨いたのではない。荒唐無稽と言われてしまうかもしれぬが、先程もちょろっと出て来た、語りの女神カタリナと言う一見少女の様な女神に師事し、語りの基礎を学んだ。信じられぬかもしれぬが本当だ。彼女に、語り部としての在り方、基礎知識に関してを叩きこまれた。まあ厳しい教えではあったが技術的に大きく進歩し、一人前になれたのは彼女のお陰である。教え方も良く、すっと言葉が脳に入り込んだ。いい師匠だと言える。だが、大きな問題があったのだ。それが、彼女の語りに関する基本理念は、私と大きく違っていた。と言う事なのだ。私の様に沢山の文字を意図的になるべく引き延ばした感じで回りくどくだがしっかりと分かり易く語ると言う崇高な行為を、何故か分からぬが不満に感じているらしいのだ。これは恐らく私の語りに於ける語彙力に嫉妬しているきらいがあるのだろう。そうでなければ非難する理由が見当たらない。弟子であった私が、大きく成長し、超えていく。そんな姿を心底喜ぶ事の出来ない師匠。
どうしてそうなる? 狭小な器に情けなさすら感じる……その辺は彼女の幼き外見と一致して納得いく。だが仮にも神。女神なのだ。神らしく、そして師匠らしく振舞って欲しい物だ。
私がやっている事は、前述し、それ以前にも何度も何度も言っている事であるが、文字数が多ければ多い程良い小説と言う理念に従い正しく作り上げているだけ。間違いのない行為だ。これは小説の基本であり、必要不可欠な要素である。だのに彼女はそれをすると、

【そんな事をしたら、物語を圧迫してしまいますよぉ(+_+)】

と訳の分からぬ事をほざき、出来る限り短くまとめて話せと強要してくる。
確かにソシャゲのストーリーの様なテキストであれば、背景や画像付きで伝わりやすいのでポンポン読み進められるよう、その手法でも構わない。だがこれは小説。文字でのみしか読み手に伝える事が出来ない。なのにその部分を省略して伝えろとはどういうつもりだ? 意味不明なのだ。まるで小説の文字数には

【限界】

がある様な物言いwいくらでも語れるだけ語ればいいのだ。それに限界など無い。空白の空間に、無限に、如何に意味のある文字を入れて物語を構築していくだけの崇高な作業。そんな簡単な事をあのお方……いいや、

【あの女】

は分からぬ様だ。何が圧迫だ……フッ……フハハハハ……愚か者が! そしてさらに恥の上塗りの様に

「一つの話は、出来れば10万文字以内が良いですよ(o^―^o)」

と、耳にタコが出来る程教えつけられた記憶がある。その当時は一体何の事を言っているかと思ったが、今なら分かる。そう、その文字数は文庫本一冊分の文字数に非常に近いと言う事である。その為に10万文字内に収めようと言う考えなのか? そう、一つの物語には色々なエピソードが織りなし構成されている。その全体像を掴む事等語り部個人では出来ようもない。そう、ランダムで、不確定要素が多いこれから新たにこの世に生を受ける話を、決まった文字数内に収めさせようとしているのだ。無茶にも程があろう! そう、あの女は未来永劫出来る予定もない書籍化と言う幻、絵空事を意識し、行動させていたと言う事。大体10万文字以内で書ける物等、ほぼ同じ内容になってしまうのは火を見るよりも明らかである。面白いだろう? 奴の考えは、一人一人の感性を潰し、無個性の量産型の退屈過ぎる小説を書かせようとする言う基本理念に基づき行動している。これが奴の言う

【圧迫する】

の真相だろうな。多すぎて10万字をオーバーしちゃうよお。これじゃあ編集さんから書き直し要請が来ちゃうし面倒だよお……効率よく金を稼げないよう……(滝汗)と言う事であろう? 腹黒い女である。処女作でいきなり書籍化出来る語り部が一体何人いると思っているのか……現実の厳しさを全く分かっておらず、神と言う矜持から自分の教えさえ守れば書籍化出来、ウハウハですよwと言う薄い考えを持っている。もしその通り行動してしまえば、似たような内容になってしまい、個を出せない。
そう、初めて語りを学ぶ初心者語り部達にそんな先の事まで教えようとするバカ女。それが語りの女神カタリナなのだ……金ではないのだ。浅ましい……あの女は知識はあるが、考え方が非常に幼稚。アリリよりも遥かにガキなのだ。神としての力はあっても、その幼さで自分の力に振り回され、本来の力を出し切れていない様に伺えるのだ。神と言うフィルターで覆われただけの薄っぺらなガキと言っても過言ではない。知識はあり力もある筈なのに一切尊敬出来ないのだ。それでも自分自身は先が読めているからと、どんどん先まで話を進め、一般人の私達を置いていく。その身勝手で空気の読めなさも、初心者語り部の事を考えられない幼稚さも、視野の狭さの表れ。どれをとっても……本物ではない偽りの力……神を名乗る資格などあの女にあるのだろうか? そんな子供に語りのスタイルまでをも強制されて従っていたあの時の屈辱は今でも忘れられぬ。そう、同じ基礎があっても、スタンスは語り部それぞれ。神であろうとそこを強制する事は(あた)わずだ。
それは例えるならおしゃれな美容室で、角刈りの技術がいくら優れているからと言ってその美容師はそこでは働く事が出来ないのと同じ位に本質的に違うのである。あの女と私とではどうもそりが合わぬ。

【カタリナ】

と言う、いかにも自由に思うがままに語ってもいいんだよ? と、好き勝手カタリナさい? と、今にも言い出しそうな優しい響きの名前に聞こえるのに、それに反し、自由闊達に語らせてはくれないのだ。自分の決めたルール内でなら語ってもいいと言うスタンス。そしてそれに背こうものなら躊躇いも無くかつての弟子だろうが平気で喉を握り潰してくる。あの女は女神の名に相応しく、人よりも優れた身体能力を備えている。なんと、握力が2700もあるのだ。
2700……信じられるか? 2話に登場した桜花ジャパンリーダーの早乙女の195が現時点での人類の限界。そして私はその半分以下のたったの96しかないのに対し、その約27倍……おぞましき力……女神と言うよりもバケモンである。その力に物を言わせ、全ての語り部に自分のルールを押し付けるクズなのだ。処刑の手順も狡猾で、

「あら?」

と上を指差し謀反した刑執行予定者の注意を上に向けた直後に、がら空きの喉を襲うのだ。その間0,1秒。喰らった者は上に注意を逸らし喉は完全無防備状態。顔面蒼白で仰向けになり、青空を見ながら倒れてゆく……すごいよね……神様がやる事じゃないよ。悪魔の所業だよこんなの……元人間だよ? 喉が潰されたらどうなるかってのは奴本人も十分分かっている筈なのに躊躇う事無くやるんだもん……思い出しただけでもサブイボが出てきよる……だがそんなクズでも女神と言うだけで2700。だがそれは神化した際に100倍のバフが永続付与されるらしいのだ。元はたったの27w故にもし私が対等の立場、そう、神であればおよそ1万の握力に到達する。そうすれば逆に握り返し骨折を味わわせる事も出来るのだが……ああ……タラレバはみっともないな……奴も色々あって神化を成しとげた勝ち組なのだ。そこに関してはどんなに足搔いてもピョンピョン跳ねても近づく事は出来ぬ。
そう、私にはその資格が無かっただけ……だが、やっている事は野蛮人だ。語りの女神が言葉対言葉でなく、最終的に力で物事を解決しようとする姿はもはやカタリナの名に相応しくないとは思わないか? あんな女、カタリナと言う名は返上し、

【ワタシノキメタルールニノットッテイルノナラカタッテイイナ】

に改名すべきである。もしカタリナが物語圧迫教教祖で、アリリはぶっへ教教祖と言うのなら、私は稼文字教の教祖として奴の提唱する物語圧迫理論を打ち破る。どちらが正しいかはすぐには決まらないだろう。故に後世の人々が判断する事となるだろう。その為にも長く、くどく、薄く、広く、回りくどく出来る限り引き伸ばしつつ語り、戦い続ける。そして必ずや圧迫教の悪の女神カタリナをその(おびただ)しき文字量にて圧し潰し、やっつけて見せる! 期待して欲しい。そして未来の語り部を目指せし勇士たちよ……私の雄姿を目に焼き付け、勇気を持って批判に等には負けず伸ばしてほしい……それこそが、真の、小説なのだからな……! おっと長々と語ってしまったな。先程くべた薪も燃え尽き、消し炭になった事だ。もう満足だ。そろそろ締めに入るぞ! 2人の放つ熱気にこの夏は更なる暑さになりそうだ! その暑さに耐え最後まで残る者は……? 

【私の行く先々で事件が起こる件について】≪3話≫ chapter・♡26♡

★☆窮鼠、猫に噛まれる!?(´▽`*)後編☆★が今、始まる!!
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「他には、天使の間に妖精のヨンディが居たのはおかしいと言って文句を言っていましたが、あの妖精はあの天使とセットでないと意味がないでピカ。顔を自分の思い通りにカスタマイズできるキャラなのであの妖精無しでは誰も分からないでチュウ。172→171

そして、同じ部屋に上級天使ミ☆カエノレ、171→170

ガブリ工ノレ、170→169

ラファ工ノレ、169→168

ウリ工ノレ168→167
達がいるでピカ。と、まとめて言えばその分節約出来た筈でチュウ。これも水増しでピカ!」

「な? まだあるのかよお……もういいんじゃないか? ブル……ーベリーアイスが食べたいよお……シャッキシャキの奴う」
大分言語が市田化して来ているアリリ。

「当たり前チュウ。さっきも言ったけど、僕は注意深く君を見ていたんだピカ! で、ええと……そう! ハンドバッグから幽霊の手が出てきて、それがアリリを掴んでいて離さないって時があったでチュウ。あの時市田さんはじゃんけんを持ち掛ければ離してくれると言う真実を言っていたピカ」

「でも、確かにイヤヨって断られたよ? どこが真実なのよ! いい加減なこと言うな! あんただって見てたでしょ?」

「実はあの手はとても気まぐれでチュウ。時々そう言う時があるピカ。女の子だし気まぐれなのは仕方ないんだチュウ。そういう習性があるけど100%正しく動くとは限らない筈ピカ。猫だってじゃれるって言われているけど、猫じゃらしを見せれば猫全員がじゃれるとは限らないピカ? 犬だって吠えると言われているけど、通り掛かった人全員に吠えたりしないでチュウ。君だって頭は良いけど時々今の様にミスをするピカ。そういう時もあるんじゃないでチュウ? そういう可愛い部分もあるんだって認めてあげるのが大人だピカ。例え子供の君だとしても、背伸びして大人びた喋り方をしているんだし、だったら内面からももう少し大人になる必要があるでチュウ」167→166

「くううう生意気なあああああ」(あの子女の子だったんだ……確かに物凄い低い男声で言ってきたけど、イヤヨって言う言葉は女の子っぽかったし……! もう166? 一体どこまで減るんだ? 確かに200個言ったのに……私の苦労が……全く……こんなの【私の行く先々で事件が起こる件について】だわ……)

「そして、リキュバスちゃんがいたずら心で暗闇にする魔法の【カーミラ】と言う魔法を使ったけど、その響きが気に入って、そのセンスをよこせという呆れた事を言っていたピカ。センスって言うのは自分で色々と見聞きし学んだ末に身に着ける物でチュウ。
そして、当然屋敷の改善には関係ないでピカ166→165

それで3年寿命が縮んだと言っていたチュウ。アリリ? お化け屋敷に入るって事は、その人間は寿命を縮めると言う覚悟を少なからずして入るんでピカ。安寧を求めるなら決して入らないでチュウ。スリルを味わうって言うのはそういう物だピカ。代償無しでそんな物は味わえないでチュウ? だからここは改善点としては言えないでピカ165→164

で、明るくする呪文の名前にいちゃもん付けていたけど、その呪文、アニメが元祖じゃないんだチュウ。真実は全く逆で、アニメ側がこの響きは良い! とパクったんだピカ! そもそも呪文書に書かれている古代の呪文の方が先に決まっているでチュウ。アリリは小さい上に常識がないんだピカ。164→163

そして帽子を連呼して死亡になる現象を聞いて来たけど、それをつっこみとして考えるのはおかしいでチュウ。因みにあの現象は……そう、帽子から死亡に変わる現象の名前は、帽子連響錯覚(れんきょうさっかく)と言うんだピカ。しっかり覚えておけ。チビが。163→162

そして、玩具の間ではオオカニ君にカニなのか大きいカニなのかはっきりしろと言っていたけど、どう見てもカニには見えないでチュウ。
今までの流れからそろそろこの違和感を解明出来そうな物でピカ。まあその辺は子供故と言ったところでチュウ。162→161

そして、部屋で見回ってる途中で突然歌を歌い出す方がおかしいのに、それに呆れた市田さんが今ここでか……と正しいつっこみを放った事を突っ込んでいたでピカ。161→160

後、ゴキブリの時とキツネに変身した時にカタカナで喋っていた事を指摘していたけど、その時読みにくいし変換が大変だと何やら具体的に長々と言っていたピカ。それは一体どういう事でチュウ? オオカニ君はただ喋っていただけで、カタカナかどうかや、変換で苦しんでいたという素振りは全く感じられなかったピカ? 160→159

で、オオカニ君がゴキブリのキメラに変身した時、その姿でコンナボクデモアイシテと言っても無駄だから、大きめのジャケットでごまかせと言っていたけれど、それを羽織った位でゴキブリである事を隠し切れる訳がないでチュウ。そもそもジャケットの袖に腕を通すこともままならないピカ。その辺のイメージすら出来ないとは……発想力貧困な右脳でチュウ」159→158

「ぐぐぐ」

「そして卵を見せた後に変化した生物が【でっていう】という語尾を使った為に、長い! とつっこんでたピカ。
それはまあ仕方ないと思うでチュウ。でも、それに関してはその現場では一言も叱っていなかったピカ? 先程の200つっこみの時に初めてそれに関して怒っていたのに、その後続けて馬とウサギのキメラに変身してピョンヒヒンと6文字の語尾を使った事にも同じつっこみをしていたでチュウ。つまり君は前に起こった同じ事象をその瞬間には敢えて注意しないで、200回のつっこみの際に、二回に分けつっこむ事にしたと言う事。これも分ける必要ないつっこみでチュウ。水増しでピカ。それに、語尾の長さならニイラ男君の妖精の間のイツモゴハンヲスコシノコスプライトちゃんも

【プライトォ】

と言う長い語尾を放っていたでチュウ。その事に関してはお咎め無しピカ? これは多分記憶力の低さから覚えていないだけでチュウ。本来覚えていれば間違いなくそこもつっこんでドヤ顔する部分だピカ!」158→156

「な? ……200もあったのが156まで……」

「市田さん……残念だけどまだありまチュウ」

「ま?」

「ま?」
市田とアリリ、同時に驚く。

「次は意識を失って自動操縦状態で【お前なんかに負けない】と言っていたオオカニ君を叱っていたでピカ。それは仕方ない事だし、現時点で44個も多めに間違えたつっこみをしている馬鹿な幼女ならお前呼ばわりしても構わないと言う事で許してあげて欲しいでチュウ。あっと、これで45個目に到達したピカ! まあ仕方ないでチュウw156→155

で、変身して疲れて眠ってしまったオオカニ君をいけないとつっこんでいたピカ。
でもそれはアリリがやり過ぎたから仕方なしに眠っただけでチュウ。あのガスは出す行為はすごく疲れると推理したでピカ。それにこれ自体は屋敷をよくするアドバイスにはならないでチュウ155→154

次はメデューリちゃんに関してピカ。彼女の髪形や口癖に関してを色々言っていたけど、それを変える必要はないでチュウ。彼女のアイデンティティを批判する権利はない。155→152

次に、ミスティックワードの表紙を見て内容を推理するって言ったのは君だピカ。誰かに言われた感じにすり替えて見事一つ水増しに成功したでチュウ! お見事でピカ。流石腹黒幼女でチュウ。152→151

そしてその本の内容を言い当てる事がこの屋敷の改善には役に立たないと言っていたけど、それを結構楽しんでやっていたでピカ」151→150

「ああっ私の200が……75%まで下がってしまったわ」

「自分の愚かさが分かったでチュウ? まだまだ行くピカ!!」

「おいネズニ! それを最後まで言い終えてどうするつもり? 誰も得しないだろ!」

「それは200と言う大看板を立てていたアリリを反省させるためでチュウ。愚かな水増しで切りのいい200まで持って行って満足してたピカ……そんな事は許せないでチュウ」

「でもあんたのつっこみ、飛ばし飛ばしでもうすぐ最後の部屋よ? ここまでで150以上も生き残ってる! 全部が全部不適切なつっこみではなかったと言う事を認めているって事でしょ?」

「もちろん、納得のいく部分も否めないでピカ」

「200までは行かなかったとしても、あなた達の役に立つアドバイスも幾つも出た筈。その苦労を全く無視し、ひたすらアドバイザーである私を攻撃するネズ二……こんな物が存在して言い訳が……無い!!!!」
ガッ
アリリはカバンにしまっていた金の斧を取り出す。

「そう言ってまた斧で攻撃でチュウ? 野蛮すぎるチビでピカ」

「アリリちゃん落ち着いて……ネズニ君の方が正しいと思うよ」

「ぐうおおおおおお」
ポト 
しかし振り上げようにも重すぎて持ち上がらない。呪いが解け、普通に重い純金の斧になってしまったからな。

「フフンケン! 今だ! 斧を拾え!」

「フガフフ!!」
ダダダダダ! サッ

「フンガー! それ私のよ!」
いや? この斧はニイラ男の物である。

「フーガ!!」
首を振るフンガー。

「これでもう悪さは出来ないでチュウ。大人しく続きを聞くでピカ」

「まだ減るのか……私の、私の輝かしい栄光の200つっこみががががが……」

「ただの数合わせで意味を成さないゴミを含めての200で輝かしいとは……まだまだ子供でチュウ」

「ちっくしょおおおおお」

「アリリちゃん? 落ち着いて? ここまで来たならどこまで凌げるかを楽しもう?」

「やだああああこれ以上1も減らしたくないよおおおおお」

「泣くな見苦しい……なら始めから的確なつっこみだけで構成しておけばいいだけでピカ」

「んんんんんんん!!」
目が血走っているアリリ。

「ブル……ーマウンテンのコヒー早く飲まなきゃ……」

「では行くでチュウ。勝手に本を触って呪われて、150→149

その解除を無料で行ってくれたニイラ君を口汚く罵って挙句弟子にしてしまった。これはいけない事でピカ。早く破門して逆にアリリがニイラ君の弟子になるべきでチュウ。149→148

それに、彼に大した立派でもないアリリなんかを最高峰のお師匠様なんて屈辱的な冠詞を付け呼ばせて……子供が大人に対してそんな事をさせたらいけないんだピカ。148→147

次にフフンケン君の所は、お化け屋敷の部屋として不釣り合いと言っていたけど、それはお客さんによるでチュウ。固定観念で物を言わないで欲しいでピカ。147→146

後は室内で歌を歌う事が当たり前になっていて、146→145

歌っていない部屋があるという指摘を受け、歌っていない部屋に戻って歌おうとしていたけど、その必要は全くないでチュウ。と、これ位と言ったところでピカ」145→144
そう言うと椅子に座るネズニ。

「ま? 56マイナスか……派手に下げてくれたねえ……ア、アリリちゃん?」

「……」
ギリギリ

「ブル」
見るとアリリが無言で歯ぎしりをしてネズニを睨んでいる。その圧力に、思わず怯える市田。

「それでも144個の改善点は確かに多いと思うでチュウ。善処するとするピカ。理内さん? 問題ないでチュウ」

「お、おうよ……」

「私は今までしっかりとこの屋敷を見てきたと思っていた。だけどもそれは間違いだった……悔しいけど認める。だから2話前から5話前のタイトルをアリリ恐怖の♡144つっこみ♡1~67とかに変更しようと……いや……もう144だから、それを三話構成で分割するとなればぁ……1~48と、49~96と、97~144よね? よし! それに変更しようと思うわ。これで何も文句は無いんでしょ? ネズニ君?」

「出来ればそうして欲しいピカ。情報は正しく伝えないとね。でも理内さんはどう思いまチュウ?」

「な? そこまでしないでもいいよ? アリリちゃん?」

「そうか? 市田。市田は優しいんだな……フフフ……とりあえず144個の指摘分は完全に治しておきなさい。これで良いお化け屋敷間違いなしよ……ふー、仕事は一旦終わりね……早く血を回復させたい。ご飯にしましょう……」

「お、おうよ!」
何と言うかアリリにしては潔いな。にっくきネズニにキレる事無く落ち着き払っているではないか……私はアリリのこんな所は見たくなかった。最後は論破してネズニが負けて終わる結末が見たかったが……何分体内の血が足りず、腹が減っていた故に今はそこまでの闘争心が無かったと言う事としておこう。しかしネズニにこれ程の頭脳があったとは……アリリの記憶力も凄いが彼も相当である。
皆さんは覚えているであろうか? 市田がニイラ男の部屋に着いた直後、ネズニが一緒に居た事に、ついて来るな出て行け! と言っていた。それに対し、ネズニについて何かを話そうとしたら、アリリに中断された過去があった。もしや市田はその時に

「ネズニは結構賢いんだよお! だからアリリちゃんのサポートが出来るかも知れないんだよお。だから追い出さないでほしいよお」

と、言う事を伝えようとしていたのかもしれないな。更に言えば天使の間で市田からこの部屋はどうだと聞かれた時に【22】と返したアリリに、

「そんなにあったチュウ? 僕はそうは感じなかったピカ」 

と不思議そうにしていた人物がいたな。この語尾からして間違いなくネズニだった筈。更にはメデューリの部屋でも最後にその数字を言った後に、謎の人物が、

「フッ……愚かな女だ……」

と言っていた。その【女】とは誰の事だろう? これはメデューリでもリキュバスでもなく、おかしなつっこみを幾つも混ぜた数を報告していたアリリに対して言ったのだろう。怒りで語尾を忘れていただけで間違いなくネズニだと思う。恐らく彼は天使の間の最後の時点でアリリが何の数字を言っていたのかを把握していたと言う事なのかも知れない。そして魂が臭いと言われた時にその怒りが頂点に達し、語尾を忘れてアリリに突っかかったのだ……その辺は読み返していただければ分かるであろう。

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前置きが長いと思いましたか? 調べてみたら半分以上が前置きでした。え? 全体的に長い? ですよね……こんなに長くするつもりは無かったんですが。ところで、

ネズニ男がアリリに教えてくれた

【帽子連響錯覚】

とは、リキュバスの部屋で帽子を何回も繰り返すと死亡になる現象どんなのか皆さんに聞いたと思いますが、その後も調べて見て結局見つからずじまいでした。で色々考えた末、その為だけにチャットGPTを始めて見ました。それで、言葉を繰り返している内に意味が変わる現象について聞いた時、そういう現象の名称は無いです。と、返って来たので、発想を変えて、ではもしGPTさんならこの現象にどういう名前を付けますか? と言う質問をしたんです。その時に幾つか候補を挙げてとお願いして出て来た結果が、
「帽子錯覚」
「帽子語呂現象」
「帽子エコー効果」
「帽子トリック」
「帽子イリュージョン」
「帽子リピートエフェクト」
「帽子オーディオトリック」
「帽子エコーフェイク」
「帽子フォニックス」
「帽子サウンドイリュージョン」
「帽子連響」
「帽子リピート現象」
「帽子音響トリック」
「帽子イコーエフェクト」
「帽子オーディオイリュージョン」
これだけ出て来てその中から、連響と錯覚をピックアップしそれらを合わせつくった造語です。実際には存在しませんのであしからず。ですが、この小説ではもし同じような事が起こった場合、この帽子連響錯覚と言う言葉を使っていきます。まあ帽子はその時に使った言葉に変更しますけど。折角作ったんだからこれで終わりはもったいないと思いまして……この小説から生まれた言葉として愛用していきますのでよろしくお願いします。文字数稼ぎが大好きな語り部的には帽子イコーエフェクトオーディオイリュージョントリック辺りが好みそうですがね。
しかしチャットGPT。どんな無茶振りにも嫌な顔せずに対応してくれるので助かります。
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