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文字数 489文字


初めて会った時から
君は何もかもがどうでもよいのに
何かを健気に護っている
ルールが大切なだけの
つまらないやつに見えていたから
最初はただ僕の事が嫌いなだけだと思ってたのに
見ているモノは僕のずっと後ろの何かで
僕と話している君は何か虚空の
果ての創造物と対峙していて
正義という言葉が辛うじて繋ぎ止めてた
君が背負ってるモノが
君を滅ぼそうとしているのなら
好きなものを君から取り上げるモノを
僕が振り払ってあげたくなった
いつのまにか君は僕の一部で
君に降りかかる小さなノイズにさえ
取りこぼさずに拾い続けたら
君の傷口からまだ流れ出す
悲しみと悔しさの先で
殺気立ってボロボロになった君が
例え切れないほど長い間
動けずにいる姿がそこにあった
君は一人そこでずっと
君を作り出すたくさんのものを
壊しながら消えて無くなることを
望んで生きてきたんだね
でも君が救えなかったモノは
君が思うほど弱くなかったと
僕の心に語りかけてくれたんだ
君がまた自由に動けるように
君が自分を許せるようにと
僕をここまで導いてくれたんだ
たくさんの人の力を借りて
今日はたくさん走り疲れたから
明日から一緒に走ろう
苦しいモノが見つかっても二人なら
二人なら




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