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文字数 494文字



君が闇夜を照らすあの月なら
いつでも会えるのにね
心や距離と物理的な距離がもどかしいよ
今君に触れたいんだその優しさに
僕は弱いけど君に言わせれば
強さの裏返しらしいね
争いは好きじゃないから距離を取る
君から一番遠い場所に
悲しみの坩堝を隠したいから
君があの高嶺にさく一輪の花なら
僕は君を心から諦められるのに
僕の愛は重すぎるよ焦がれるほど
君を離したくなくなるから
大切なものを失い生きてきた君には
もっとたくさんの愛に触れて欲しいんだ
でも僕は君をこの手の中で
一人占めにしてしまいそうなくらい
狂おしいほど愛おしくて怖いんだ
刹那的にしか愛することを知らないから
僕の心の全てを曝け出さないように
君に笑顔を見せるのをやめてしまった
瞳の中を覗かれないように
僕はメガネの下に気持ちを隠す事にした
君がいない世界なんて考えられないのに
君が見えてる場所から消えてしまいたい
他の誰かを好きになることにしようか
他の何かに溺れてしまうことにしようか
それで救われるのなら心を殺しても構わない
暗闇を照らす月よ高嶺の花よ
どうか僕から遠いその場所で
その愛らしい姿でいつまでも
微笑んで僕を包み込んでいて
僕が君から愛する気持ちを奪わないように




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