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文字数 300文字
歩いてきたこの道の何処かにも
誰かの作ってきた何かに則ってるわけで
大好きな本を作るページにも
今取り分けて食べたサラダの世界にも
どこかしこに誰かの温もりが残る
踏み出した階段の先に待つ
邪魔者たちの手を振り払い
ゲームの世界を飛び出して
君たちの待つこの場所で
新しい物語を作るのはどこの誰だろう
傷付かない生き方なんてないから
その後にどう生きるのか生きないのか
名前も過去も捨てられないなら
武器にも道具にもして
今日を超える糧にすればいいだけ
毎日見る鏡の中には答えなんて見つからない
テレビの終わり際の占いにも意味がない
自分が開けたその扉の向こう側に
聞こえるその声に気づけたならその先に
誰にも作れないたった一つを見つけて