文字数 496文字



白い壁に伸びる長い影
今日は僕の何を見て
背中越しに嘲笑ってるの
背伸びして好きな人に振られたこと
それともやり遂げられなかった
遠い日の約束の時効のこと
寝転んで見上げた空を遮る無数の雲が
流れる先に君には何が見えるの
喉を潤す炭酸水を飲み干して
彷徨う街にはたくさんの音があっても
僕の中を通り過ぎて出てくるものは
同じ形をしたままで流れていくのに
あの人のフィルタを潜って出てきたものは
僕に涙を届けてくれた
たくさんの言葉をかき集めても
僕には作れないそのリズムに
ただただ嫉妬している
僕が持っていないものを欲しがる程
子どもじゃないと思ってたのに
滑稽なほど打ちのめされてる
ああそうか君は今日
このちっぽけな気持ちに落ち込んでる
僕の小ささをみてほくそ笑んでたんだね
天井にまで伸びたその先から
いつかそのいつかはやってくるかわからないけど
誰かも遅いことなんてないと言っていたし
一人じゃ出来ないなら
誰かに頼ることもすればいいと言うんだね
そういうのならまた肩並べて歩けるように
もがいてみるよ地面にはまだ足が付いてるから
また何かで立ち止まる事があるなら
いつでも高みの見物するがいいさ
君と僕は離れることのできない
唯一の親友なのだから




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