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文字数 513文字



海の見える丘の上で
キミと過ごす昼下がり
こんな当たり前と言われる幸せな時間を
しばらく知らなかった僕は
何を抱え生きてたのだろう
気がつけば日付が変わり
気がつけば夜を迎え
気がつけば朝ごはんを食べることを忘れ
気がつけば酒だけで終わる日曜
子供の頃の夢
叶えられた奴なんて
いるわけないじゃんと
ポツリつぶやく誰もいない部屋の片隅
見えないゴミはいつしか
僕の部屋を荒らしてた
社長になると言ってた友人が
小さな町工場で汗だくでがむしゃらな社長になったと聞いた
好きな人と結婚するんだといってたクラス1の可愛いあの子も
初恋の相手とハワイで結婚したと風の噂で知った
夢も捨てたもんじゃないんだなって気がついた時
僕はいつの間にか1人取り残されてた
くだらない生活も捨てるまで
一年もかかった
案外人との関わりがあるんだなって気がついた
大人は簡単じゃないんだな
久しぶりに会った友達
昔のまんまの時間はもう過ごせない
子供のことが一番の楽しみ
やっぱり僕は置いてきぼりだった
そんな日々にあった君との出会いは
出会いと別れが毎日ある中で
偶然なのだろうけど
僕にとってはかけがえのない宝物なんだ
こんな日がずっとずっと続くように
僕は最大の力の限りを尽くす
君のことが世界で一番
一番大切なんだ


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