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文字数 399文字



何かを始められるのは
何かを終わらせることができたから
もう忘れよう過去の事はとか
あの人の匂いもあの人の言葉遣いも
ここに残ってるものなんてもう何もない
クリスマスの電飾のように
流れる時間はまた次のタスクを
私の心へと運び込む
立ち止まる隙も与えてはくれない
見上げた空に今日は月だけが輝き
ひとりぼっちの私を静かに照らして
仲間入りだねとほくそ笑む

出来ることが増えた分
何かにつけて出来ないことも増えていく
いつまでも若くはいられないけど
子どもだったころには出来ないモノを手に入れて
出来心とばかりに振り回して
そして他人も傷つけ自分も傷つける
そこに何を求めても意味なんて見当たらないのに
大人になることすらも出来ない
誰かが手に入れられるものなんて
自分が使える時間分しか抱えられないのに
誰しも欲張りで欲しがりで
気がつけば何かでノックダウン
自分が作り出した虚像だったりするのに
壊す術を何処かで忘れてしまった

いつかまた見つけよう


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