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文字数 268文字
僕の最後の部屋の扉を
僕以外の誰かが開けて入るなんて思ってもないから
散らかしたままでごめんね足の踏み場もないけど
これが僕の今の全てさ
なんてことない
ただの抜け殻置き場さ
あそこに転がってる
僕の形をした昔の僕らは
頑張れば動かせるけど
見ての通り傷だらけ
動かなくなったらここに置いておくんだ
忘れたくない思い出とともに
君の知ってる僕は
あの抜け殻から
取り出した強い部分を
少しずつ繋ぎ合わせて出来ている
生まれた時には
存在すらしなかった作り物の僕
この身体を作るのに
無駄にした時間なんてないって
今は言えるけど
ここに立てることは本当に奇跡で
お金じゃ買えないから