未玖とエリカ 喫煙所で煙草を吸う二人
文字数 869文字
サイドワインダーの隊員は未成年が多いが、当然ながら成人も在籍している。
中には嗜好品として煙草を吸う隊員が居ても何らおかしくはない。
伊予松山司令部の喫煙ルームに、中本未玖少佐と土田エリカ少佐が居た。
「ふぅぅぅ…ったく、サドワTVはどれだけオレを玩具にすれば気が済むんだ?」
「まぁ、視聴者のみんなが面白いと思ってくれたら良いんじゃない?」
この二人も例に漏れず喫煙者だが、二人が吸っている煙草の銘柄も種類も丸っきり違う。
未玖は「ファンタジア ベリーメンソール」と呼ばれる、文字通りベリーフレーバーのメンソールタイプの煙草を吸っている。
対してエリカは「メテオ レギュラー」と呼ばれる、煙草独自の風味が強い煙草を吸っている。
「未玖はいい御身分だよな、早期警戒機にも乗ったりする以外はガキ達の相手してよ」
「ふー…私のほうだって大変よ? 子供達は予測できない行動をする事も多いから…天手古舞いよ」
「エリカも子供達の相手をしてみる? 大変だけど、楽しいわよ♪」
「ふぅぅぅ…やーだね、オレはガキ達のお相手するほど、お人好しじゃねぇや」
「またまたぁ♪ そんな事言って興味あるんじゃない?」
「そうそう、エリカのほうも大変じゃないの? 動画の企画とかで人体実験やったりとか」
「聞こえが悪りぃぞ、そもそもアイツら(光江とサドワTV)が勝手にやってる事に巻き込まれる身にもなれよ…」
こんな他愛も無い会話でも、彼女達にとっては束の間の休息…いつ緊急発進や緊急出動が掛かってもおかしくない中でも、ありのままの日常が繰り広げられているのも日常なのだ。
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