今日は訓練日、いい天気でコンディションも最高だ。
だが、今日の訓練の相手が悪過ぎる。自称「神様」の碓井槐が、今回の指揮官である。色々雑だし、すぐ寝るから訓練報告書を書く時大変なんだよなぁ。。。。と気怠げにエルンストは見ていた。
クラスメイトの花月地院陽成さんが、顔をむにむにしながらいつもの様に絡んで来た。
必死に抵抗するも、相手は180cmあるのだ。
踠いてる姿が、寧ろダサい状態だ。
「てか花月地院さんは碓井上官に不満は無いんですか?」
「いや? 碓井上官は凄い人だぞ? 寧ろ、エルンストは碓井上官に対して酷い言い方なんだ!」
「いや、花月地院! エルンストが言っている事はみんな思っている事だぞ?」
「知らぬと言うなら某が、事細かく説明してみせようぞ!」
「いやぁ~、スウッ、ランスロット卿~。取り敢えず危ないんで塀から降りて下さい。。。」
「山田玉子というn!!! グフッ」(投げ捨てられる)
「みんなぁ~。おはよぉ。今日の訓練のせんせの槐だよぉ~」
降りられなかった山田先輩を掴み適当に投げ捨て、訓練の説明をする碓井槐。
いつものだらけムードではなく、ちゃんと戦闘訓練を行うみたいだ。
いや、まじで、珍しい、どういう風の吹き回しと言うレベルである。
「じゃあペアとソロで戦う子を分けてぇ~っと分け終わったからペアはペアで、ソロはソロで槐と模擬戦ねぇ~。成績悪かった人は今日一日、槐の付き人ね~♡」
訓練内容に些か問題があるように思えるが、あのだらけて適当な碓井槐だ。
そう大して成績は悪くならないだろうと、その時のエルンストは軽く考えていた。
それが最悪な展開になるとは、思ってもいなかった。
次々と悲鳴が上がっている前のペア5組ソロ5人が、5分も持たずにぼこぼこにやられている。
(おっと、想定よりやばいぞ。何だこの人めっちゃ強いじゃん死にそ。怖。。)(滝汗)
(やはり碓井上官は中々の戦闘能力。やはり凄いお方だ)(感激)
(そ、某は、ビ、ビビってないしー? 余裕だしー?)(汗)
途轍も無い速さで薙ぎ倒して行くのであっという間にラストのペア、花月地院陽成と神田エルンスト、ソロの山田先輩の番が回って来た。
いつの間にか気絶から復活した山田先輩と、泣きそうになりながら身を寄せていた。
と震えながら、先輩らしい武器を持って前に出た。
構えの姿勢を取ると、ぶわぁっとマントが出て来て如何にも厨二病です。
という格好になった。
「散々お菓子を上げたのに!! 挙げ句の果て投げるという。。。! 某、許せん!」
と言った瞬間に足を掬われ、首横まで斧が来ていた。
「ズ、ズミマゼンデシタ………」
(ギャン泣き)
皆が2分以上、持たせて戦っていたのに。。!
山田先輩の時だけ、早過ません??!!
エルンストは、大いに焦っていた。
「これじゃあ! 訓練報告書全く書けないじゃないかあー!!!!」
「そんなに踠いても意味が無いだろう? さぁ、行くぞ。エルンスト」
各々の武器を取り出し、構え合図が鳴った瞬間、僕は気絶した。
途轍も無い速さで後ろを取られて、首をトスっとやられた。
あまりのスピードダウンにあたふたしてしまった花月地院さんも、乳を揉みしだかれて終わってしまった。。。
「う、碓井上官。。。。もぉう。。。おやめくださーーーいぃ」
「えーーっと今回成績悪かったのはぁ~? エルたんとよーたんと、たまたまね!」
「そーだよぉ。特に持ち武器がある子はちょーっと本気で行ったけど」
どうやら、他の子は専用武器を持っている方が、少ないようだそれでも。。。。。
(((え、まさか、私、某、僕達以外手抜きって事ーーー???!!!)))
その日碓井槐の付き人になり、訓練報告書は免除されたが、部屋にびっしりと溜まりに溜まった書類。
備品整理、お菓子の買い出しなど全部の仕事を押し付けられ「「「やってやれるかぁぁ!!!!!」」」と叫んだ3人であった。