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文字数 397文字



朝の予報では一日中雨だって
綺麗なお姉さんが言ってた
空を見上げればどんよりとして
今にも泣き出しそうな重い雲
あのお姉さんが折り畳みよりも
長い傘がいいでしょうと熱心に言うから
間に受けて持ち歩く
そんな日に限って外を歩く間
一度も雨に当たらないでうちに帰ると
とても身近にテレワークの合間
自販機まで100mの距離で
帰りに雨に降られて濡れる人もいる
そんな嘘のような確率
雨くらいならいいよね
生まれるのは多めの洗濯物と
ツイてない焦燥感くらい
だけど世の中には思いつきもしない
出来事が待っていることもある
自分にも誰かにも
一寸先は誰にもわからないから
それを楽しめるかどうかを
決めるのは自分の気持ち次第だから
たとえ雨だろうとも
濡れて歩くのもたまにはいいよね
邪魔になった傘の行方や
予想通りのオチのない日常でも
最後に笑えたなら
最後に楽しめたなら
今日は一日いい日だったと胸張って言える
例え明日の朝が
いつも通りじゃなかったとしても

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