１５

言葉のトゲが
いつのまにか
私の中で育って
いつのまにか
心の奥に刺さって
いつのまにか
チクチクから
ズキズキへと変わる
どうした自分
気にならなかったものが
気になるようになった
見過ごせたものが
見過ごせなくなった
どうでも良かったのに
立ち止まる
振り返って
見つめてしまう
いつまでも動かずに
眠るのも忘れて
傷口を眺める
何もしたくない
急かされるのに
何もできない
何もしたくない
そっとしておいて
そう願う
誰か助けて
そう思う
でもまた朝が来た
心の中の扉が閉まり
機械のように
同じことを
同じように振る舞う
誰にも気付かれないように
笑顔はどこかへ消えた
誰かに気づかれるように
このまま壊れるのか
このまま消えていくのか
もうどちらでも
同じに思う
とりあえずコーヒーだけが
今と夢の間を
取り持ってくれる
温まろう
飲み込んだぬくもりから
癒されよう
香りの中で