第10話 面白い人に会った話 前編
文字数 811文字
ようやく朝になり昼頃になって、エルフのお姉さんの操船と案内で無事に大きな町に到着していた。
太陽が二つと言うことも複数と言うことも無く空は雲も無い青空の快晴で風は心地よい。
「てっきり町は城壁で護られているのかと思っていた」
私が確認する限り町には城壁らしきものはなく違法建築のじめっとした雰囲気が漏れ出しているあばら家が広く薄く地面を覆いつくしていた。
「この町に吸血鬼退治の専門家が住んでいるのよ」
なぜか元気に話すエルフのお姉さんは、私たち三人の先頭に立ち町の中の道なのかわからない道を迷路を迷うように歩いている。
「そうですか」
私が歩き出しながら話すとエルフのお姉さんは上機嫌で会話を続ける。
「貴女を退治してもらうのよ」
私はエルフのお姉さんを馬鹿にしたように答える。
「どこの世界に、わざわざ退治されるために吸血鬼退治の専門家に会いに行く吸血鬼がいると言うのです?」
今まで黙っていた男がここぞとばかり話し出す。
「目の前にいるじゃん!」
私は、男の言葉を無視して考える。
吸血鬼の事を知りたくて、エルフのお姉さんの魂胆に乗っているのが正しかったのか間違っていたのか。
「吸血鬼って高く売れるらしいから血を吸われたけど、今日は良い日♪」
少なくとも吸血鬼の退治と言うのは、普通の吸血鬼には良い結果になりそうもないようだ。
ただ、私は不思議と勝てると言う自信が強かった。
「私は退治されに吸血鬼退治の専門家に会いに行くのではありません。話を聞きに行くだけです」
「貴女は退治されて、私お金持ちになる。最高の話じゃない」
迷路のような道を歩きながら上機嫌なエルフのお姉さんの間違った予想を訂正する前に、私たちの右前方の崩れかけのあばら家の屋根に変な老人が立っていた。
「我こそが吸血鬼退治の専門家として名高い」
老人が前口上を述べている時に崩れかけのあばら家は見事に土煙を上げ崩れ落ちた。
吸血鬼退治の専門家と自称する老人を巻き込んで。
太陽が二つと言うことも複数と言うことも無く空は雲も無い青空の快晴で風は心地よい。
「てっきり町は城壁で護られているのかと思っていた」
私が確認する限り町には城壁らしきものはなく違法建築のじめっとした雰囲気が漏れ出しているあばら家が広く薄く地面を覆いつくしていた。
「この町に吸血鬼退治の専門家が住んでいるのよ」
なぜか元気に話すエルフのお姉さんは、私たち三人の先頭に立ち町の中の道なのかわからない道を迷路を迷うように歩いている。
「そうですか」
私が歩き出しながら話すとエルフのお姉さんは上機嫌で会話を続ける。
「貴女を退治してもらうのよ」
私はエルフのお姉さんを馬鹿にしたように答える。
「どこの世界に、わざわざ退治されるために吸血鬼退治の専門家に会いに行く吸血鬼がいると言うのです?」
今まで黙っていた男がここぞとばかり話し出す。
「目の前にいるじゃん!」
私は、男の言葉を無視して考える。
吸血鬼の事を知りたくて、エルフのお姉さんの魂胆に乗っているのが正しかったのか間違っていたのか。
「吸血鬼って高く売れるらしいから血を吸われたけど、今日は良い日♪」
少なくとも吸血鬼の退治と言うのは、普通の吸血鬼には良い結果になりそうもないようだ。
ただ、私は不思議と勝てると言う自信が強かった。
「私は退治されに吸血鬼退治の専門家に会いに行くのではありません。話を聞きに行くだけです」
「貴女は退治されて、私お金持ちになる。最高の話じゃない」
迷路のような道を歩きながら上機嫌なエルフのお姉さんの間違った予想を訂正する前に、私たちの右前方の崩れかけのあばら家の屋根に変な老人が立っていた。
「我こそが吸血鬼退治の専門家として名高い」
老人が前口上を述べている時に崩れかけのあばら家は見事に土煙を上げ崩れ落ちた。
吸血鬼退治の専門家と自称する老人を巻き込んで。