第90話 吉報がまだ来ないのでエルフのお姉さんの友達を探している話

文字数 532文字

 男から真珠と温泉地の保養所を交換する取引が成功したと言う吉報が来ないので、エルフのお姉さんを置いて逃げだしたエルフのお姉さんのお友達を探すのを再開しました。

「はやく二人以外も捕まえてきなさいよ!」

 エルフのお姉さんからお友達を探すよう叱責されて、とぼとぼと荒野を歩きながら探しています。

「これでは、私がただのエルフのお姉さんの下僕みたいではないですか」

 今は吸血鬼のお姫様だから下僕と言うのは変なのでしょうか。
細かいことは良いでしょう。
国語の試験では無いのですから。

「と、考え事をしていたら地面の穴に顔を突っ込んでいる誰かがいます」

 私の独り言に、地面の穴に顔を突っ込んでいる誰かは反応しました。

「私に噛みついても美味しくないですよ!?

 美味しくないと言われても困るのですが。

「二度も三度も噛まれるくらいなら」

 何か話している途中ですが、とりあえず隠れていない足を掴んで引っ張り出しましょう。

「私の人生、吸血鬼に振り回される人生になるなんて!」

 何か悲劇のヒロインの雰囲気ですが判断を間違えています。
私は優しいのです。

「とりあえずエルフのお姉さんのお友達だと思いますので、担いで帰りましょう」

 出来れば両肩に担いで帰りたいので、もう少し近くを探してみましょう。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み