第41話 樹が枯れていた話

文字数 365文字

 エルフのお姉さんが何か騒いでいても私たちは大きな樹の根元に来た。

「この樹ならツリーハウスに相応しいでしょう」

 私が大木を陽光の中見上げてると、エルフのお姉さんが掴みかかってきました。

「だから、この樹に手を出したら駄目だって!」

 エルフのお姉さんが興奮しすぎなので、少々血の気を抜いておきましょう。

「いただきます」
「この吸血鬼、また噛みついてきた!?

 それが吸血鬼と言う生き物なのです。

「……また血を吸われた。このままだと貧血で倒れるわ」

 エルフのお姉さんが何か言っていますが大丈夫です。
吸血鬼の感覚として、エルフのお姉さんが倒れない程度の吸血に止めていますから。

「それで、この樹を使って、どんな家を建てるんだ?」

 男が樹の根元を蹴っ飛ばしました。
樹は、そのままゆっくりと倒れました。
どうやら樹の中は虫で穴だらけだったようです。
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