第24夜 海蛇の 背に乗るコップは 誰のモノ

文字数 649文字

春の星座・・・うみへび座の背に乗る小星座「コップ座」を今夜は、ご紹介しましょう。
うみへび座の背中には、「ろくぶんぎ座」「コップ座」「からす座」といった小さな星座が乗っています。

プトレマイオスの48星座には、「酒器座」と登録されている「コップ座」。
コップとは、ご存知、水や酒などを汲む道具ですが、この星座の「コップ」は、優勝カップのような西洋の杯のようです。

この杯の持ち主がわかれば、コップ座の神話もわかるはずです。
調べてみたら・・・、アポロン、ヘルクレス、アキレス、ディドー、メディア、ディオニソス、イカルスなど、多くの候補が挙がりました。
例えば、ディオニソスには、以下のようなお話があります。
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酒の神ディオニソスは、大神ゼウスの子どもです。
スマートな美青年で、葡萄酒作りの名人。
神通力を持っています。

ある時、ディオニソスは、岩場で海賊に捕まってしまいます。
しかし、ディオニソスは、神様ですから海賊なんて怖くありません。
縄でぐるぐる巻きにされても恐れる様子もなくただ薄笑いを浮かべているディオニソスを見て、海賊たちは、気味悪がりました。
一人の水夫が、縛られたディオニソスに近づいたその時。
ディオニソスを縛り付けていた縄はひとりでにスルスルと解け、海賊たちは皆イルカに姿を変えられてしまいました。

ディオニソスが、神通力で、海賊たちを懲らしめたのです。
海賊どもを成敗したディオニソスは、盃を掲げ、一人祝杯をあげるのでした。
===

このディオニソスの杯が、天に昇ったものが、コップ座…かもしれませんね。
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