第35夜 ガニメデ君 ゼウスのわしについてこい!

文字数 711文字

夏の大三角の一角を担う「わし座のアルタイル」・
今夜は、「わし座」の物語をご紹介しましょう。

ギリシャ神話では、「わし座」は、大神ゼウスの変身した姿とされています。
ゼウスは、「わし」他に「はくちょう」や「おうし」にも変身し、
それぞれ星座になっています。

ギリシャ神話の神様たちは、オリンポスの山の上で暮らしています。
オリンポスには、神様のお世話をする女性が居りました。
でも、そんな彼女もお年頃…お嫁に行くことになったんですね。

そこで、一番偉い神様であるゼウスは、彼女の後任を探すため
鷲に姿を変え、人間界へとやってきました。
この時のゼウスの姿が「わし座」となったのです。

トロイの街の上空お飛んでいると…美少年ガニメデ君の姿が目に付きました。
鷲のゼウスは、ガニメデ君の所へ舞い降り、彼をオリンポスの山へと連れ帰りました。
・・・この時、「ワシに着いて来い!」って言ったかはわかりませんが。
(この時、連れ帰ったガニメデ君が「みずがめ座」です。)

星座の神話を調べていると複数の星座が関係していたることもありおもしろいですね。

わし座の1等星「アルタイル」には「飛ぶ鷲」という意味があります。
わし座にぴったりなこの名前は、
アルタイルの近くにあるわし座の星を結んで作る一直線を
「羽を広げて飛ぶ鷲」に見立てたもの。

これと対になるのが、こと座の1等星「ベガ」です。
「ベガ」には、「落ちる鷲」という意味があります。
ベガの方は、近くにあること座の星を結んで作る三角形を
「羽を閉じて落ちてゆく鷲」に見立てたようです。

こと座の「ベガ」とわし座の「アルタイル」は、七夕の「織姫星」と「彦星」。
七夕は東洋の話、だけれど、西洋でも2つの星を対に見ていたんですね。
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