第24話 いなくなった鷹のこと

文字数 200文字

不輝城に鷹はいない。鷹を集めておくと、地下からミシュフシュがやってきて、片っ端から食ってしまうから。
しかし、昔の人は知恵があり、鷹匠たちが白い鷹、青い鷹、光る鷹、蜂を呼ぶ鷹を飼っていたという。
ある時、鷹匠の頭を継いだばかりの若者が狩りの途中に急死して、ミシュフシュ避けのやり方もまた失われてしまったそうだ。
以来、不輝城の鷹はすべて失われ、風の庭の小屋だけが、妙な造りの物置としてその名残を留めている。
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