第43話

文字数 360文字

 やや、落ち着いて来た。記憶も、働き始めた。

「貴方達は…」

 再び、手の付いた銀色の球体が、滑る様に宙を司令官の方へ、向かって来た。と、その前にパッと炎が、燃え上がった。
 球体は炎に触れると、熱さでは無く何かに弾き飛ばされたかの様に、下がった。ガルボックが、片手の平を球体の方へ向けていた。

「何なんですか…!」

 三人とも、返事をしなかった。球体に目を、向け続けていた。

 謎の物体は突然、戸口から外に、姿を消した。ガイアン達は、息を付いた。

「だから…!」

「追ってもな…」

 司令官の言葉を無視する様にガイアンが、言った。

「速過ぎ」

 ガルボックが、答えた。

「夜中に騒がせた事、お詫びします」

 ガイアンがようやく司令官に、目を向ける様にした。

「勝手に、動かせて頂きました」

「勝手に…?」

「『ガルフォリアの鉄騎獣』です、今見たのは」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み