第29話 三連休

文字数 431文字

飲んで食って吐いて飲んで食って吐いて
無駄に寒い

昨日ふと、太宰の「魚服記」と「魚服記に就ひて」を読み返した。
歳は違えど彼の駆け出しの頃の美しい(カクヨムで応援メッセージくださった作家さんの表現を借りれば、鬱くしい)短編。
と、その解説。
「せつない暮らしをしている時に、蔑み嘲るひとたちを魚になって笑ってやらうと思った」だったかな?
太宰にはその不純な動機を美しい物語に昇華する筆力があった。
僕にはない。
純粋な人間愛から出発したはずなのに、方法論やらタブーへのチャレンジやら、薄汚れたものを書き散らす。
澱みきってやれ、とすら思う。
それでも文筆を、殊に純文学を志しているならば、やはり清廉潔白な物語が書きたい。
綺麗だと汚してしまうのか?
穢れる程、美しいのか?
僕には休む間もない。
身体は休めても(休まらないが)頭脳はずっとはたらく。
世間様、皆様、あなた様の三連休。
良いものに、なれ。
逆な言い方をすれば、僕は生涯連休なのだから。
そんな面持ちからの「3」。
鬱くしいものに、なれ。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み