第8話 prize fighter

文字数 564文字

店の繁忙期。
少ないながらも、ディープでアーティスティックな僕の店に訪れるお客様は増えている。
作品の性質上、公俗良序にリテラシーとキャパシティがありそうな男性客やなじみのお客様を選んで作品を読んでもらっている。
しかし、作品お気に入りは付かない。
やっぱりダメなのか?
存在がもやし並み、以下。
死ねば良いよねすいません。
本当に寝る間もなく、片付く事なく続き、まだ稼ぎが足りない。
そんな連続性の中、書く時間がない。
次のコンテストが始まった。
また喧嘩ふっかけて遠ざけようとしている元妻との、現実に立脚したくだらない話。
どうしても、そこが出発点になるけれど。
彼女は嫌い嫌い言う僕を、それでも「いちファンとしてでも応援する」と。
僕はただ、彼女が少し見栄えしなくてもお金があって、様々な彼女の欲求を満たしてくれる誰かと。
肉欲まで含めて。
そんなマゾヒスティックな夢を見ている。
最低の人間。
責任放棄。
都合良く、彼女を苦しめたと、辛いような気持ちを味わい自己陶酔。
そんな事だから、事故にもあうんだ。
あんときか、その次の次の日スズメバチに刺されたとき、死ぬべきだった。

何で生きてんだ? 何を待ってんだ?

とりあえず、書きます。
書くうち雑念薄まり、純度高まり、美しい文学を。
ぼくは、書きたい。
書きたいんだ。
それまでのあいだ、生かしてください世間様。
シクヨロ。
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