その2 「一人称は初心者向き」? そうとはかぎらないと思う

文字数 1,009文字

ヒツジ自身のことを、例として書いてみますね。
ヒツジは、地の文を「私」で書くのが、好きです。
それは、小説を書きはじめたときに、

「初心者は地の文を『私』で書くといい」

と、どこかに(どこかは忘れました)書いてあったので、
すなおにそのとおりやってみたら、ヒツジにはとっても合ってたのです。
最初は、三人称で書こうとして、なかなか書けなくて……
一人称にしてみたら、きゅうに書けるようになったんです。
でもこれ、たまたま、あのときのヒツジには合ってた、というだけかも?
と、あとになって気がつきました。

かならずしも「一人称のほうが三人称より書きやすい」とは、
かぎらないかもしれません。

ヒツジには草を食べるのが合ってるからと言って、
ライオンさんにも草が合ってるとはかぎりません。
……
草ww
いまのは忘れてください。
なんでヒツジに、一人称で書くのが合ってたかというと、
ヒツジは、お芝居が好きなんです。
演劇や映画やドラマの、台詞が好きなんです。

英単語も、単語帳ではいっこも憶えられないのに、
映画の台詞に出てくるのだとがぜん憶えられました。

それで、

「そうか、小説の地の文も、キャラクターの一人の台詞だと思えばいいんだ
と思って「私が」って一人称で書いてみたら、
それまで苦手だった地の文が、すんなり書けるようになったのでした。

すんなり……

ごめんなさいちょっとウソつきました。

「すんなり」ではなかったです。

あとで正直に書きますので、許してください!

ともかく、このページで言っておきたいのは、
もし、いまこのページを読んでくださっている貴方が、
どこかで(どこかはわかりませんが)、
「初心者は一人称小説から書きはじめるといい」
「一人称小説のほうが三人称小説より書きやすい」
というアドバイスを読んで、それを信じて、一人称で書いてみて、

ヒツジとは逆に、うまくいかなくて、
――おれ/わたしって、だめなの?
と悩んでおられたら、

そんなこと思う必要ぜんぜんないです! ってことなんです。
地の文を「私」で語るということは、
語り手自身も、キャラクターとして、物語に参加することです。

なので、
「彼/彼女」で語るときには必要ない、ちょっとした「こつ」が、
「私」で語るときには必要だったりします。
その「こつ」って何なのか、
「一人称のほうが初心者向け」なんて誤解はどこから来るのか、
など、など、
お話ししたいことはいっぱいあるので、
落ちついて、ひとつずつお話ししていこうと思います。
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登場人物紹介

ミミュラ


このチャットノベルの管理人。ときどきアマビエに変身する。

ヒツジのくせに眠るのが下手。へんな時間に起きてしまったり寝てしまったりする。
紅茶もコーヒーも、ココアも好き。(下戸)

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