その1 書けないとき、替えてみたら? 地の文の「私」と「彼/彼女」

文字数 768文字

いまのうちに整理しておくと、

地の文の主語を「私」で書くのが、「一人称小説」

「彼」「彼女」など、「私以外の誰か」で書くのが、「三人称小説」です。


一人称か、三人称。
小説の「人称」の種類は、基本、この二択です。

(じつは「二人称小説」というのも、いちおうあります。

それは主語が「あなた」なんですけど、それについては次のページで説明します。)

この選択がね。
わりと決定的だったりしますよね。
地の文を「私」で書くか、「彼/彼女」で書くか。

書きだすとき、最初に決めなくちゃいけないことだけど……
そんな、かまえる必要はないです。
書いてみてうまくいかなかったら、変えればいいんです。
書いてみて……
なんだかうまくいかなくて、行き詰まって、続きが書けなくなっちゃったら、
そのときの対策として、
地の文を「彼/彼女」から「私」に、
または「私」から「彼/彼女」に替えてみると、

きゅうに、書けるようになったりします。
このエッセイでは、その話をしたいです。

創作ハウツーに、よく書いてあったりしませんか。
「人称には、一人称と三人称がある」
うん、だから? って話ですよね。
だから、どっちを選んだらいいの?
知りたいのはそこなのに。
どっちを選んだらいいか、もちろん、いちがいには言えません。
場合によります。
それぞれ、メリットとデメリット、というより、
面白いところと、難しいところがあります。

書いてみて、うまくいくほうを選ぶ、
としか言いようがありません。

たくさん書いていると、そのうちに、
自分の書きやすいのはどっちか、
または/そしてその題材を書きやすいのはどっちか、
「私」なのか、「彼/彼女」なのか、
だんだんわかってくるというか。
こつがつかめてくるというか。

たぶんね。
じゃ、一人称と三人称、
それぞれ、どこが面白くて、
どこが難しいのでしょうか?
それについて書いていこうと思います。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

ミミュラ


このチャットノベルの管理人。ときどきアマビエに変身する。

ヒツジのくせに眠るのが下手。へんな時間に起きてしまったり寝てしまったりする。
紅茶もコーヒーも、ココアも好き。(下戸)

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色