第二章(12~37話)までのあらすじ 「キューポラの心」
文字数 1,049文字
(※※第二章までのあらすじの内容です※※)
4月。呉羽隆二は転職エージェント「キャリアソウル」に入社した。彼の上司となったのは、呉羽が就職活動中に採用担当として出会った石動であった。異動により第一営業部のマネージャーに着任した石動のもと、同期入社の速星玲奈、岩瀬ほのかとともに、転職コンサルタントとしての一歩を踏み出した。
入社早々、新卒社員のミッションとして新規の顧客を見つけるべく、電話営業を繰り返す呉羽。ようやくアポイントが取れた川口市の中堅鋳造メーカー「瞬光工業」に訪問し、生産技術担当者の求人を獲得する。先輩の小矢部の協力を得ながら、生産技術の経験豊富な求職者を紹介することができたが、二次面接で不採用となってしまう。
不採用の理由に釈然としなかった呉羽は、石動と共に再度瞬光工業を訪問。そこで二人が出会ったのは、二次面接の面接官であり、若くして同社を率いる女性社長の小泉だった。独特の存在感を放つ小泉の話を聞きながら、石動は彼女が求めている人材のイメージを読み取り、そのような人材を探すよう呉羽に指示を出す。
当日中に求職者のデータを隈なく調べた呉羽。そこから実際に求人を案内した数名の求職者の中から、井波という技術者より応募の承諾意思を得る。だがその直前、呉羽は小矢部から瞬光工業の離職者が増えていることを知り、井波を瞬光工業に紹介することを躊躇っていた。しかし、会社に強い興味を抱く井波の話を聞いて背中を押されるように、紹介することを決意。
瞬光工業に井波を紹介してからは、選考は順調に進んだ。二次面接が実施された当日、呉羽は瞬光工業の総務部長である小杉からの電話で、井波は採用される予定だと聞く。だが同時に小杉の口から発された話は、社長の小泉が呉羽に対して憤慨しているとのことだった。
その日、急ぎ瞬光工業を訪れた呉羽は、小泉が憤慨している理由を知る。それは呉羽が瞬光工業への人材紹介を不安視していたことを、井波が面接で伝えてしまったためだった。深く謝罪する呉羽に対し、温情を見せる小泉は井波の採用通知を差し出す。小泉は入社間もない呉羽が今回の採用案件を支援できたのは「たまたま」だとして、呉羽に対して力量をつけ、引き続き自社の採用に関わって欲しいと檄を飛ばす。
自らの仕事の拙さに気まずさを感じながら、初めての成約を掴んだ呉羽。周囲から祝福された後に、瞬光工業から別の案件を手伝ってほしいとの連絡が入る。少しばかりの嬉しさを感じつつ、呉羽は再び瞬光工業を訪れる。
(第三章 「ライバル」に続く)
4月。呉羽隆二は転職エージェント「キャリアソウル」に入社した。彼の上司となったのは、呉羽が就職活動中に採用担当として出会った石動であった。異動により第一営業部のマネージャーに着任した石動のもと、同期入社の速星玲奈、岩瀬ほのかとともに、転職コンサルタントとしての一歩を踏み出した。
入社早々、新卒社員のミッションとして新規の顧客を見つけるべく、電話営業を繰り返す呉羽。ようやくアポイントが取れた川口市の中堅鋳造メーカー「瞬光工業」に訪問し、生産技術担当者の求人を獲得する。先輩の小矢部の協力を得ながら、生産技術の経験豊富な求職者を紹介することができたが、二次面接で不採用となってしまう。
不採用の理由に釈然としなかった呉羽は、石動と共に再度瞬光工業を訪問。そこで二人が出会ったのは、二次面接の面接官であり、若くして同社を率いる女性社長の小泉だった。独特の存在感を放つ小泉の話を聞きながら、石動は彼女が求めている人材のイメージを読み取り、そのような人材を探すよう呉羽に指示を出す。
当日中に求職者のデータを隈なく調べた呉羽。そこから実際に求人を案内した数名の求職者の中から、井波という技術者より応募の承諾意思を得る。だがその直前、呉羽は小矢部から瞬光工業の離職者が増えていることを知り、井波を瞬光工業に紹介することを躊躇っていた。しかし、会社に強い興味を抱く井波の話を聞いて背中を押されるように、紹介することを決意。
瞬光工業に井波を紹介してからは、選考は順調に進んだ。二次面接が実施された当日、呉羽は瞬光工業の総務部長である小杉からの電話で、井波は採用される予定だと聞く。だが同時に小杉の口から発された話は、社長の小泉が呉羽に対して憤慨しているとのことだった。
その日、急ぎ瞬光工業を訪れた呉羽は、小泉が憤慨している理由を知る。それは呉羽が瞬光工業への人材紹介を不安視していたことを、井波が面接で伝えてしまったためだった。深く謝罪する呉羽に対し、温情を見せる小泉は井波の採用通知を差し出す。小泉は入社間もない呉羽が今回の採用案件を支援できたのは「たまたま」だとして、呉羽に対して力量をつけ、引き続き自社の採用に関わって欲しいと檄を飛ばす。
自らの仕事の拙さに気まずさを感じながら、初めての成約を掴んだ呉羽。周囲から祝福された後に、瞬光工業から別の案件を手伝ってほしいとの連絡が入る。少しばかりの嬉しさを感じつつ、呉羽は再び瞬光工業を訪れる。
(第三章 「ライバル」に続く)