第18話

文字数 767文字

 素敵な名前……私はまだ会ってもいない相手のことに期待をしてしまった。

 一体どんな子なんだろう。来週の礼拝まで、まだ日にちがある。それまで、礼拝の為に練習しておかないと。でも一体どんなことをやるんだろう?

 私は信仰は持っていないけれど、興味はあった。雫さんがとってもよい人だっていうこともあったけれども、牧師さんの説教にも興味はある。大学に行く為の勉強をするだけでなくて、キリスト教の勉強もしてみようかな。そう思った。

(ガブ……いる? 空花さんってどんな人だろう? 友達になってくれるかな?)

(ええ、早苗。聖書を勉強してみたい? その子と一緒に遊べる様になれたら嬉しいよね。それだけでなくて、私ともこれから、たくさんお話しようね)

(うん、これからも宜しくお願いします)

(自分で勉強するなら、聖書を買わないといけないわね。これから本屋に行ってみる?)

(はい。手頃な値段で買えるといいのですけれど)

 私は雫さんとお別れして、近くの本屋に向かった。まさか、こんなに早いうちに信仰を持つようになるとは思いもよらなかった。でもガブ曰く、それは早い方がいいとのこと。それは、どういう意味なのだろう?

 外は夜だった。私はこんな空気を吸うのは久しぶりだ。勉強した後だからなのか、妙な達成感がある。私は缶コーヒーを飲みながら、ゆっくりと歩いていた。

 本屋が見つかり、中に入る。近場の本屋にはない本がたくさん置いてある。これからはここに寄ることにしよう。たくさん本を読んで、自分だけの世界を創っていくのだ。

 色んな本を見ながら、聖書コーナーを回る。新改訳聖書2017というのが三千円で売っていた。これにしよう。私はレジに聖書を持って行った。

 会計を済まして外に出る。私は聖書は読んだことがなかったから、とても楽しみだった。一体どの様な世界観なのだろうか。
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