第55話
文字数 730文字
電車から降りた私は、半ばふらふらになりながら家に帰ってきた。
ガブから見えない世界について、聞かされた影響なのかも知れない。
いつもの様に元気を保つことができなかった。
「早苗、お帰り。何か食べる?」
「いいえ、お母さん。お腹が空いていないから……」
そう言うと、すぐに二階の部屋へと向かう。
疲れ果てた私は、ベッドへと潜り込んだ。
空花さんと仲良くなったのはいいけれど、いきなりスケジュールがハードになると大変なことが一杯だ。もう少しゆっくり休みたい……。
もう学校に行きたくない……。という気持ちが浮かび上がる。辞めてしまおうかとも思ったけれど、どうしても空花さんを思い浮かべてしまう。
折角できた親友から離れる訳にはいかない。もう少し頑張ってみよう……。
そう考えていると睡魔が襲ってきた。
……悪魔というものが存在していて、頭の考えを読むというのは本当なのだろうか? わからない。家に帰ってくるとそんなものが居るとは思えなくなってしまうのだ。
(おやすみ、ガブ……)
電気を暗くして休むことにした。
――。
「……もしかしたら」
「お友達はあなたを裏切るかも知れない。普通の人間なのだからそれは仕方のないことかも知れない……だけれど、このままじゃ早苗が可哀想だね」
私は夢の中で問いかけた。
「……それは何のことですか?」
「今は知らなくていいのよ。このままお休みなさい」
……。
私は夕方に目が覚めた。何か夢を見た様な気がするがよく覚えていない。お腹から空腹のサインが来て、私はリビングに降りた。
テーブルには、夕食が準備されていた。
「いただきます」
私は両手で手を合わせてから、食事に手を付けた。
頭をぼーっとさせながら、食べるご飯はいまいち味気がなかった。
ガブから見えない世界について、聞かされた影響なのかも知れない。
いつもの様に元気を保つことができなかった。
「早苗、お帰り。何か食べる?」
「いいえ、お母さん。お腹が空いていないから……」
そう言うと、すぐに二階の部屋へと向かう。
疲れ果てた私は、ベッドへと潜り込んだ。
空花さんと仲良くなったのはいいけれど、いきなりスケジュールがハードになると大変なことが一杯だ。もう少しゆっくり休みたい……。
もう学校に行きたくない……。という気持ちが浮かび上がる。辞めてしまおうかとも思ったけれど、どうしても空花さんを思い浮かべてしまう。
折角できた親友から離れる訳にはいかない。もう少し頑張ってみよう……。
そう考えていると睡魔が襲ってきた。
……悪魔というものが存在していて、頭の考えを読むというのは本当なのだろうか? わからない。家に帰ってくるとそんなものが居るとは思えなくなってしまうのだ。
(おやすみ、ガブ……)
電気を暗くして休むことにした。
――。
「……もしかしたら」
「お友達はあなたを裏切るかも知れない。普通の人間なのだからそれは仕方のないことかも知れない……だけれど、このままじゃ早苗が可哀想だね」
私は夢の中で問いかけた。
「……それは何のことですか?」
「今は知らなくていいのよ。このままお休みなさい」
……。
私は夕方に目が覚めた。何か夢を見た様な気がするがよく覚えていない。お腹から空腹のサインが来て、私はリビングに降りた。
テーブルには、夕食が準備されていた。
「いただきます」
私は両手で手を合わせてから、食事に手を付けた。
頭をぼーっとさせながら、食べるご飯はいまいち味気がなかった。