第36話 運命の選択なのっ！！
文字数 1,061文字
雲一つない快晴が、鼻につくほどだるい。
バンッッ！！！！
あにはいつまであになのっ！！
お前が俺の年齢を越すまで。
あにっ！！
やばやばなことが起きたのっ！！
まぁ、いつもやばいことが起きてるけどな。
あのね、あのね……
運命の選択なのっ！！
運命の選択？
なんだそれ。
あまねにね、今、運命の選択が迫っていて……
はぁ。
しいたけを食べるか……
しょうもねぇなぁ。
地球が滅ぶか……
……偏った二択。
天秤がぶっ壊れそう。
そんなの、しいたけ食えよ。
悩むまでもねぇだろ。
……しいたけ嫌い。
知ってるけど。
でも、地球が滅ぶよりはいいだろ。
しいたけ嫌いっ！！
地球が滅んでもしいたけ嫌いっ！！
……こいつは地球をなんだと思ってるんだ。
っつか、なんでそんなことになったんだ？
あのね、あまねが今日の帰り道に道端のキノコを踏んづけたら……
……キノコの化身が現れたの。
まーた変な化け物出てきたよ。
それで、その化けキノコがね、
『これまで数多の愚かな人間がキノコを踏んできて、お前でちょうど1000億回目だ。お前に復讐してやる。』って言って……
キノコを踏んだ数ってそんなもんなんだ。
『しいたけを食べろ、さもなくば全ての生き物を菌類にするぞ。』って……。
1000億の恨みが、しいたけを食えかよ。
そんなもんなのか。
それでね、明日その化けキノコから、しいたけ料理が出されるんだけど……
どうしよっ！？
世界が滅んじゃうっ！！
だから、食えって。
ぅぅぅ……
……わかった、ちょっと待ってろ。
？
大地、リビングに下りました。
はい、しいたけ。
で、出たぁぁぁぁああああ！！！！
お化けじゃねぇんだから。
とりあえず、これで慣れておけば？
み、見るの嫌ぁ……
とりあえず、持って。
持つのも嫌ぁ……
頭乗せて。
嫌ぁっ！
咥えて。
……あに、楽しんでない？
うん、楽しい。
食べ物で遊んじゃ駄目だからっ！！
それは、ごもっとも。
まぁ、今日はそれを抱いて寝ろよ。
そしたら明日もマシになるんじゃね？
あに、絶対に適当言ってる……。
あと、散々それで遊んだんだから、ちゃんとそれは食えよ。
それ、あにのせいじゃんっ！！
あにのバカーーーーっっっっ！！！！
バンッッ！！！！
……あー、楽しかった。
あまね、奮闘中……、奮闘中……
次の日
あに、ただいまー。
おぅ。
あに、しいたけ食べれたー。
そうか。
俺の訓練のおかげか。
いや、化けキノコちゃんが、しいたけを細かくしてハンバーグの中に入れてくれたの。
全然、しいたけってわからなかった！
美味しかった～！
化けキノコ、優しっ。
【挿入画像】
しいたけ（1個）：あすなろ＠挿絵店（illustAC様より）
