第22話 無重力状態になっちゃった！！
文字数 710文字
地に足をつけて生きないことが、こんなにもだるいとは。
あに、なんでそんな平気なの！？
あぁ、まぁなぁ。
だってこの部屋……
無重力状態なんだよっ！！？？
うん、お前のせいでな。
お前さぁ、人の部屋をなんで、
うえぅ〜〜！！
ぶぇぇ〜〜！！
……大丈夫か？
大丈夫じゃないかもぉ……
だろうな。
で、なんで人の部屋を無重力状態にしたんだよ。
だってだって、うぅ、博士がこの前作った無重力スイッチを貸してくれるって言ったんだもん！
で、ぎぃえええ！！！！
喋るのもままならねぇな。
そのスイッチ、あにに見せたくて！！
おぅ、で？
スイッチ押しちゃった！！
押すな、せめて俺が帰ってきてから押せ。
酔うーーっ！！
じゃあ、はよ戻せ。
このスイッチぃ！！
ぅぷ、30分経たないと戻らないのぉっ！！
欠陥品じゃねぇか。
博士、いつも詰めが甘いんだよ。
うぅぅぅぅ……
おい、抱きつくな。
……なんで、あに、平気なの？
酔わないの？
わからんけど、なんかいけた。
あと、部屋の物が無重力状態になってねぇし、散らからねぇからまぁいいかなって。
そこは、博士が頑張ったんだって……。
後で部屋掃除するのめんどくさいからって……。
博士、そこはナイス。
うぅ、あににしがみついてたら、落ち着いてきた、かも……。
そうか。
あまね、あにに支えてもらわなきゃ、生きていけないんだ……。
いや、そこまで支えるつもりねぇけど。
まぁ、感謝しろ。
あまね、あにのことをもっと大切に…………
……吐きそう。
そこで吐いたら殺すぞ。
いやっ、吐く……。
おい。
吐くーっ！ 吐くーーっっ！！
おい、離れろっ！！
今すぐ離れろっっ！！
やだーっ、やだーっ！！
吐くーーーーっ！！！！
……5分後
……。
……。
……。
慣れたっ！！
そりゃ良かった。
