第49話 本当に、奇跡ってあるんだ……
文字数 2,476文字
「天哉、星奈ちゃんのことを幸せにするんだぞ」そう告げる昴。そして天哉はついに星奈に想いを伝えようとする。
しかし、その瞬間に響く声。
「月乃ちゃんの容態が悪化したみたいなのっ！！」
驚きを隠せない星奈、天哉、昴。三人は月乃のいる病院へと向かい、駆け出すのであった。
そして、それを盗聴する天希と大地。主人公は、こちらです。
なんでサクラさんが月乃さんの容態を知っているのかは、疑問だが。
「て、天哉君！」
「わかってる。星奈、行くぞっ！！」
行って、月乃ちゃんを助けるのっ！！
ちゃんと一から説明するから。
……………………
天哉君と昴君が星奈ちゃんって女の子のことが好きで、月乃ちゃんって病気がちな子は天哉君のことが好きで……。
俺も、今聞いたばっかで状況が全然わからねぇけど。
「てんや……、あの、ね……」
辛くは無いの、悲しくも無いの。ただ、真っ暗。幸せも無ければ、不幸も無いの。
ただ、私がいる、それだけ……」
もっといっぱい天哉のことで喧嘩して、天哉のことで言い争って、
それでも、ときどき助け合って、認め合って……」
で、なんであーたがテンション上がってんの？
「つ、月乃……」
「昴、それはっ……！！」
「こうなるかと思って、真珠に取ってきてもらったんだ。真珠、ありがとうね。」
「昴の頼みだから、当然のことをしたまで。」
「星奈……、わかった」
星奈と月乃が好きになるのも、わかるな……。
こんないい時に！！
「淡いピンクな恋する乙女、魔法少女、サクラっ！！」
「溶けるような恋する乙女、魔法少女、ネフェンティーっ！！」
「あ、は、はい……」
「天哉君、何ぼさっとしてんのっ！？ ギターを弾き続けるっ！！」
「お、おぅ……」
こんな大声出して大丈夫かな？
「月乃ちゃんっ！？」
（うん、私、天哉のギターになったみたいっ！！ 私、生きてる、生きてるよっ！！）
「あ、ありがとう、魔法少女……」
（私、今日から天哉のギターとして、精一杯頑張るからねっ！！）
ねぇ、どう？
