第4話 恐怖の公園に行くんだけどっ！！
文字数 1,451文字
あー、だるっ。眠すぎてだるっ。
こんな時間だし、もう寝るか。
バンッッ！！！！
あにあぬあねあの！！！！！！
なんだよ、姉ではねぇよ。
つか、もう寝るんだけど。
ちょっとだけ、ちょっとだけ！！
わかったよ。で、なに。
驚かないでねっ！？
実はね、いまから、いまから……。
恐怖の公園に行くんだけどっ！！
…………。
……驚かなかったけど。
え、恐怖の公園だよっ！？
夜、その公園に友達同士で行くと、いないはずの女の子がついて来るんだよ？
『助けて、助けて』って…………。
へぇ。
なんで驚かないのっ！？
驚けーーっ！！！！
魔法少女と悪役幹部やってるやつに、今更驚くことなんかねぇよ。
っていうか、公園に行くって本当か？ しかもこんな時間に。
危ないの、わかってのんか？
え、わ、わかってるよ……。
お化けが出てきたりとか……。
そういうことじゃなくて……。
あと、夜道は不審者がいるかもしれないから大通りを歩くこと。
駐車場とか公衆トイレは死角になるかもしれないから近づかないこと。
防犯ブザーを見えやすい所に持つと効果的かも。
……わかってるな、俺より。
あと、魔人は、魔法少女として注意しなきゃだよね！
出会ったら絶対にぶっ倒さないと！！
おい、顔。
なんで嬉しそうなんだよ。
そこまでわかってるなら、なおのこと遊びに行くなよ。
母さんに怒られるぞ。
だってだって、みんなが肝試しに行こうって言うから……。
お前なぁ、友達に誘われたからって……
なにかあったら、
あまねが助けなきゃじゃんっっ！！！！！
……偉いな。
もし魔人が現れたら助けられるのあまねだけだしっ、
不審者対策しっかり考えてるのあまねだけだしっっ！！
でも、すっっごく
怖いのっっっ！！！！
そういうことか……。
まぁ、そうだな……。
魔人なら、お前一人でもなんとかなるだろ。お前、強いし。不審者は、それだけ対策してたら近寄らないだろうし。
気を付けてれば、大丈夫じゃないか？
お化け怖いのっっ！！！
お化けかよ。
……わかった。
俺も２時ぐらいまでは起きてるから、なんかあったら連絡しろ。
あと、母さんには、うまくごまかしておくから。
あにぃ……。
あにがとう、ごめんねぇ……。
別にいいよ。
今度、あにのために可愛いストラップ買ってあげるからね……。
別にいらねぇ、邪魔だし。
いいから早く行け、で、さっさと帰ってこい。
はぁい……。
い、いってきまぁす……。
あぁ、マジで眠い……。
あいつ、何時になるんだよ……。
ﾌﾞｰｯ
あにあにっ！！ 今、家に着いた！！
無事に帰還っっ！！！！
……やっとか。
寝よ、すぐ寝よ、今すぐ寝よ。
……。
…………。
……けて。
……たすけて、たすけて。
たすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけて
…………。
ふぁぁ……。
眠っ、それになんかだるいし。
ガチャ
あに、おはよー。
昨日はありがとー！ 無事だったよーっ！
ったく。
昨日は許したけど、ほどほどにしろよ。
俺だって眠いし。
ごめんなさーい。
っていうか、あに、昨日何時に寝たの？
あ？ お前が帰ってきた瞬間に寝たぞ。
え、本当？
昨日、あにの部屋からずっと声が聞こえてたんだけど。
「助けて」って……。
…………。
……え？
ひょっとして……？
…………。
たすけて…………
……お前、連れ込んできた幽霊、どうすんだ？
すぐ近くにいるんだけど。
え、あ、
ごめんなさ－－－いっっ！！！！※この後、除霊をして事なきを得ました。
