第3話 アンドロイドがやって来たのっ！！
文字数 1,176文字
あー、だりぃ。このだるさは水曜日のだるさだな。
バンッッ！！！！
あにににににに！！！！！！
あぁ、また来たよ……。
違うのっ！
今日はあににとっても嬉しい話っ！！
は？
実はね……。
あまねそっくりのアンドロイドが出来たの！！
……。
……それのどこが嬉しい話なんだ？
あまねが2人いるんだよ？
嬉しいでしょ〜。
いや、全然。
ってか、アンドロイドなんてどっから拾ってきた？
造ってもらったんだよ〜。
あまねの友達に天才博士がいて、造ってもらったの！
なんで友達に博士がいるんだよ。
きっかけは、学校帰りに変な歩き方をしている人がいたから、「お前はアンドロイドだろ！」ってあまねが言って……
あにあにあにあに！！！！
……は？
あに、やばやば！！
なんか、あまねそっくりのアンドロイドが……
……え？
……あ、
アンドロイドだぁぁぁあああ！！！！
アンドロイドだぁぁぁあああ！！！！
……マジかよ。
あに、ほら、アンドロイド！！
あに、ほら、アンドロイド！！
同時に喋るな。
2倍うるさくなる。
にしても、マジで本物そっくりだな。
でしょ〜。
友達、天才なの〜。
喋り方も変わんねぇ……。
で、どっちが本物なんだ？
それはね、あまね！！
それはね、あまね！！
……わかんねぇ。
まぁ、どっちが本物でもいいか。
え、あに、いいの！？
どっちが本物か分からなくて！？
別にいいよ。
とりあえず、うるさくすんなよ。2人もいるんだから。
あに、つめたっ！！
冷たすぎっ！！
もっと優しくするべきだぁ〜！！
だいちー、あまねー、ご飯ー。
あ、はーい！
あ、はーい！
……。
……ちょっと待て。
え、なに？
お前ら2人とも行ったら、母さんパニックになるだろ。
本物だけ行け。
え、でもぉ……。
本物はあまねだしぃ……。
正直に。
本物はどっちなんだ？
あまねっ！！
あまねっ！！
…………。
めんどくせぇ……。
どっちが本物なんだよ……。
あまねっ！！
あまねっ！！
だからっ！！
じゃあ、あにっ！！
どっちが本物か、あにが選んでっ！！
は？
あにならわかって！！
あにならわかって！！
いや、わかんねぇよ。
興味もねぇし。
あにっ、お願いっ！！
お兄ちゃん、あまねが本物だからっ！！
……。
お前の方が、アンドロイドだ。
びぇっ！！？？
天希は俺の事をお兄ちゃんなんて呼ばない。
あ、あに、違うのっ！！
今のは、ちょっと目立とうと思って！！
うるせぇ、偽物。
ほら、本物、行くぞ。
はーい♪
違うの、違うのぉぉぉ！！！
夜が明けました。
……………………
これ、どうしたんだ？
なんかね、アンドロイドには食べる機能を付けていなかったから、
晩御飯を食べたせいで故障しちゃったんだって。
学校行く前に博士の所に連れて行って、直してもらうの。
へぇ、そうなのか。
……。
ぐ～
……あにが間違えたせいで、すごいお腹空いたんだけど。
お前が急にお兄ちゃんって呼ぶからだろ、この偽物が。
あまねが本物だもん、
このバカあにっっっ！！！！！！
