第44話 血濡れの彼女と

文字数 141文字

 笑いかけてきた表情に惹かれたのが始まりだった。話す時に八重歯がちらつくのも、日焼け止めと日傘が手放せないのも、全てが俺の目に魅力的に見えた。
 だから本望だ、彼女のえさになれるなら。
 血を首筋から吸われる感覚が止み俺は布団に倒れる。ぐらぐらと揺れる視界に彼女の血濡れた笑顔が現れた。
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