第43話 雨にふられて

文字数 143文字

 傘を忘れてしまった。
 めぼしい雨宿り先もなく、諦めて濡れて帰る。
 Tシャツもジーパンも短くした髪も雨で質量を増していく。
 エコバッグの中で揺られるひとり分の食料も、重さだけはふたり分に戻りそうだ。
 ふっと笑い私は前髪をかき上げる。
 そのまま私はスニーカーをぐちゃぐちゃ鳴らして歩いた。
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