そこで吟じますか
文字数 244文字
見計らったかのように、下校時の急な雨。
僕は、下駄箱前で佇んでいる彼女に傘を差しだす。
「ありがとう・・・」
二人並んで帰ろうとすると。
「ごめん、一緒には帰れないの。」
そうか、と。僕は傘を預ける。
遠慮がちにそれを受け取る彼女。
傘無し。独りぼっちの僕。
降られて、振られる。
と、背後にクックックッと笑いを堪える声。
おひとよし。
フラレあにきの、
いいところ。
妹はそう吟じると、折り畳み傘を僕に放り投げた。
それを有難く受け取り、傘を広げる。
すかざず、妹は傘の下に入り、僕の腕をとる。
そして、同じ家に帰る。
僕は、下駄箱前で佇んでいる彼女に傘を差しだす。
「ありがとう・・・」
二人並んで帰ろうとすると。
「ごめん、一緒には帰れないの。」
そうか、と。僕は傘を預ける。
遠慮がちにそれを受け取る彼女。
傘無し。独りぼっちの僕。
降られて、振られる。
と、背後にクックックッと笑いを堪える声。
おひとよし。
フラレあにきの、
いいところ。
妹はそう吟じると、折り畳み傘を僕に放り投げた。
それを有難く受け取り、傘を広げる。
すかざず、妹は傘の下に入り、僕の腕をとる。
そして、同じ家に帰る。