八十の瞳

文字数 243文字


「おはよう。いったい、君たちはいつ寝ているんだい?」

ボクは目を覚ますと、部屋の棚にずらりと飾ってある自慢のコレクションに朝の挨拶をする。
40体のフィギュアちゃんたちに向かっての、われながらキモイ儀式だ。

そして、二度寝しようと目を閉じる。

ほどなく。

「おはよう、タカヲくん。わたしたちは眠らないで、一晩中見ているよ。キミのことを・・・何もかも。」
がばっと飛び起きる。

ドアがガチャンと閉まり、廊下をタッタッタと走り去る音が響く。アハハハという笑い声とともに。

妹め! ・・・またやりやがったな!
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