十二章 今岡単独パート
文字数 1,862文字
とぼけないでよね!
あんた女湯のぞいてたんでしょ!
いけないに決まってるでしょ!
はてさて、おかしなこつを言うもんでごわすな。
女子(おごじょ)に興味がなかかは
かえって女子に恥をかかすようなもんではごわはんか。
そいともなんか?
おまんさァは興味持たれんほうがよかち
思(おめ)もすか?
う~ん、ゴンさんがいうことにも
一理あるね。
え~~、じゃないでしょ!
だいたいあんたはどっちの味方よ!
あんたものぞかれてたかもしれないのよ!!
だいたい、こいがいけんこつなら、
おいだけが言われんのもおかしなこつじゃごわはんか?
さっきから黙っちょる者(もん)がおるではごわはんか。
だいたいなんでおいが女湯をのぞいとるち、
そいつは知っとったんでごわしょうな?
レオッ!
あんたねーー!!
い、いや、違うって!
誤解だって!
あんたもその現場にいたってことよね!
そうよね!
そうに違いないわ!
いや、オレは止めようとしたんだよ!
ほんとなんだよ!
で、おいがのぞいとるんを止められんで、
「こうなりゃ、しょうがないか!」
って一緒んなって、のぞいたんでおじゃしたな。
同罪じゃない!
むしろ言いつくろってないぶん、
ゴンさんの方がマシかもね~~。
どっちもどっちよ!!
で、実際見たの?
どうなの?
じゃあ、レオは?
オ、オレぇっ!?
うん、タダで見たんだから
せめて感想ぐらい聞かせてくれないとね。
で、どうだったの?
う、う~~ん、やっぱり整っていたのは、
普段からオシャレに気を使っているウィル先生だったかなぁ。
なるほどね。
やっぱオシャレ学やってるだけあるってことなんだね。
じゃあ、うちのお姉ちゃんは?
カレンさァはあれで意外と着やせするタイプでごわすな。
なかなかに見応えがあった肉体にごわした!
あははははは!
お姉ちゃんに言ったら
絶対真っ赤になって怒るだろうけどね~~。
黙っていれば美人な先生なんで、
見る分にはやはり甲乙つけがたいところがあるかな。
なるほどなるほど。
じゃあさ、じゃあさ、ミライは?
よくレオにつっかかるけど、そこんところも含めてどうなの?
先生らに比べればまだ発展途上だと思うけど、
でもいい素材だと思うよ。
もちろん!
なるほどね。
そこも要チェックなわけね。
ルーチェは貴族ん出いうだけあって、
意外と肌は白かもんごわした。
色ん白さば七難隠すち昔からいうじゃごわはんか。
あいも磨けば光る、いい素材ごわすよ!
さすがにラティエは見た目どおり、
まだまだ幼いってところだったかな。
召喚獣ってそもそもそこから育つのかどうかだけど
育つとしたら伸び率は一番かもしれないよね!
うん、カレン先生の妹っていうだけあって
十分素質はあるって感じだよね。
現状先生の方が上でも、
数年先はわかんないよね?
ほうでごわすな。
むろんナオミさァも比肩しうる素質ばありもすぞ。
将来ば楽しみいう意味でん、
おいの中では一番(いっばん)かもしれんでごわす!
あ~~、わかるわかる。
ナオミは伸びしろ十分だよね。
あと、ふだんの激しい気性とは打って変わって、
湯あみするときはおしとやかって雰囲気もまたいいよね!
そこ!
そこでごわすよ!
さすがおいが見込んだよかにせ!
わかっちょるじゃごわはんか!!
(※よかにせ=いい若い兄ちゃん、見込みのある若者)
いやいや、これもスーさんの
ご指導のたまものだって!
…………あんたら。
……!!
やっぱり
しっかり
見てたんじゃないの!!
ちょっ…………!!
ナオミ、召喚士より、
絶対こっちの方が適正あるよねぇ。