第10話 名人

文字数 321文字



いたぞ。
あんたが探してるカナリアって、あの鳥だろ?
よし、俺に任せろ。
この村で弓の名人といったら、この俺様さ。
日本にはとてもお世話になったから、その恩返しだ。
この村も隣の村も、綺麗で安全な水が飲めるのは日本の援助のお陰さ。
見てみろ、あの給水施設。
立派だろ。
どれだけ助かったか。
みな、日本人には感謝だよ。
施設だけじゃなく、技術も丁寧に伝えてくれた。
命の恩人だ。

あんな小さな鳥でも、俺に睨まれたら一巻の終わりだ。
あんたの望みを叶えてやるぜ。
任せろ。
なに、打つなってか。
なぜだ。
捕まえて食べるんだろう。
違うのかい。
家で飼うってかい。
鳥は喰うものかと思っていたぜ。
それは悪かったな。
ごめんごめん。
ああ、逃げちまった。
よし、これからみんなで探しにいくぜ。
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