第11話 帰るのではなかった壊れた世界

文字数 6,922文字

 おもい瞼を開き右横のデジタル時計を確認すると『七月十八日午前五時十五分』。 
 とても深い夢から覚めた慶治。だが睡眠時間が躰の感じているほどに経過していないことを知った。つけっぱなしの律儀なテレビは寝ることなく朝のニュースを流していた。

「どうやら、無事に戻れたようやね」

 左横で野登人が感慨深く呟く。左手が握られたままであるのに気がつきゆっくり離す。
「おはよう!」
 声をたしかめ野登人の表情を伺う。二人は同時に目を覚ましたようだ。
 そんな彼は慶治に視線を合わせたまましばらく無言だった。思考回路を点検でもしている風でもある。たぶん夢宙世界の記憶を呼び起こしながら、いま自分のいる世界との一致点でも探しているのであろう。やがて納得したように、ゆっくりと口を開いた。
「まっこと、生きちゅうことは素晴らしいねえ」
「そうだね」慶治は微笑み応じる。

 以前の彼なら――といっても昨夜だが――こんなキザな詩人言葉など使わないだろう。そういえば、夢は生まれ変わりの儀式であるようなことをラートが云っていたが、本当だと親友の言葉で再認識した。
「人間もなにもかも、まいにち生まれ変わっているのかも知れないね」
 そう言うと、
「ほんまや、……あまりにも浅く自然な夢だから、その恩恵を誰も自覚しちょらん(していない)
 そう言って、野登人は立ち上がりトイレに向かう。
 慶治も立ち上がり、声を抑えて大きく伸びをした。
「気持ちいい!」
 目覚めが愉快で爽快だ。心の底から真っさらに生まれ変わったような高揚感がある。

(今回の接見はミツル・ラートの夢の幕を下ろし、斬新な新作映画を封切館で観たように新鮮で、夢宙の彼方に存在する宇宙への広がりさえ感じた)

 交代でトイレを済ませ、カップヌードル二セットにお湯を注いだ。
 それを食べ終わり、野登人の淹れてくれたコーヒー飲みながら、二人横並びでテレビを観た。どの局も早くから昨日のニュース、新京極猟奇事件の後日譚(ごじつたん)を語っていた。それに千葉県の猟奇事件の顛末(てんまつ)を結び付けての推理合戦だった。
「結局、深夜にあっけなく射殺されたようだな。惨殺された一家五人と少年は、犯人との接点は見当たらない、か。そうだろうな。悪魔が乗り移っていれば当然だ」
 野登人がそう言う。
「下弦は読みが深くなったね」
「おお、そうかも。……とんでもない世界を知ったせいだ」
 明るく笑った。
 コーヒーを飲み終えると、二人とも再び横になる。やがて野登人が声でワールドニュース・チャンネルに切り替えた。

「お、……いったいなんだ」

 野登人がそう呟くので、慶治も真剣にスクリーンを観た。
 世界のトップニュース内容なのだが、今朝は荒々しいものばかりだった。――イギリス国内では、またしても新型変異ウイルスの大感染発生のニュースだった。――次にはアイスランド南部のラキ火山が、突然に大爆発を起こしたとの報道だった。関連の火山も誘発の恐れがあるとも云っている。
「……たしか昔に同じような爆発があって、溶岩が氷河を溶かして、下流域の集落を襲い大惨事になった。空気中に二酸化硫黄が放出されて、ヨーロッパ全体に広がり何万もの人が死んだと、記録に残こっている」
 宗教は苦手だが、歴史話には自信がある慶治であった。

 ニュースはそれだけに止まらなかった。アメリカ・ニューヨーク市内での戦後最大規模の大火災発生報道へと続き、次に砂漠の国アフリカを襲った豪雨による大洪水。とどめはオーストラリアでの山火事発生惨事だ。報道記者が現場生ライブで、カンガルーなど野生動物の犠牲をヒステリックに報じていた。
 それを見て、世界中のなにもかもが恐ろしい混乱期に陥ったと慶治は思った。
「これって、二十一世紀に入って何度目だ」
 野登人が呟く。
「……僕らが夢宇宙に行っているあいだの出来事。たった一晩で地獄にでも帰ってきた気分だ。どうやら世界中の悪魔が関係しているのかも」
 慶治は淡々とした口調で言った。そして、
「けんど、どう動けば良いのかまだわからん」
 テレビ報道を睨み続ける。野登人からの返事はなかった。

 ――開店の七時を待たずに、二人は赤珠に向かった。
 二人の想像通り、今朝は早めに開いていてすでに何人かが店内にいた。表の駐車スペースには白ポルシェが止めてあった。
 カウベルの音とともに店内に入ると、客の何人かが振り向むいた。
「らっしゃい!」
 マスターが大きな声で二人を呼び込んだ。今朝も機嫌がいい。
 店内は七人掛けのカウンター以外に、四人掛けのテーブルと二人掛けテーブルがあり、満席で二十五名は入店可能だ。すでにそのスペースに十五名近くの客がいた。それもこれも普通でない日常のせいだろう。誰もが誰かに会わずにいられない、そうでないと心の奥を緩めることができない気がするからだろう。
 カウンター奥に大獅子、その横二席飛ばしで双子姉妹が座っていた。

 姉妹は慶治たちが入店すると同時に奥に詰めてくれた。どうやら席取りしてくれていたようだ。二人は小さく「おはよう」を言って席に腰かけた。
「俺たち来るのを、待ってたの?」
 さっそく野登人が笑顔でからかう。
「そう、慶治さんをね」
 スマホから目を離し、美光があからさまに答える。
「あれぇ、俺もまだ独身だけど」
「野登人さんは、私が待っていたわ」
 姉の美宙が、冗談付き合いでフォローする。
「二人とも、モテモテだね」
 マスターがそう言うと、客席の何人かが笑った。
 
 カウンター内には、見慣れない若い女性がいた。
 モーニング用のソーサーに焼きあがったトーストを並べたり、バターを塗ったりしている。その女性は、挨拶の余裕が無いようで慶治たちには一瞥(いちべつ)のみだった。

「この前の雪騒動は、阿蘇山噴火の前兆かも」
 
 美宙が、美光だけではなく慶治たちにも聞こえるように喋った。慶治には美光の視線が妙に気になる。
 大獅子はそれまで静かに朝刊に目を通していたが、予定があるのであろう早々に腰を上げて出て行った。慶治はガラス越しの車に乗り込む大獅子のその姿に、なんとなく緊張を感じとった。

「君たち勤め先は?」
 野登人がパンを口に含み、姉妹に話しかける。
「それは内緒、ね、美光」
「そう、ただの夜の蝶。毎夜、脱皮するの」
 美光はそう答えて愉快そうに笑った。
「こら、美光。裏切り者」
 そのやり取りに、(水商売だな、納得)慶治も付き合って笑った。
 カウベルが鳴り、振り向くと、――なんと時雨さんが現れた。
(なんだ、このタイミングに)慶治、驚く。

 彼女はすぐに二人を見つけ、迷わずに野登人の横をめざして歩み寄る。
 姉妹は俊敏に二人して大獅子の席に詰めた。時雨は笑顔で礼を言って、野登人の隣に悪びれることなく座り、彼の顔に「おはよう」と話しかけた。
「二人のこと、気になって寄ってみたの、多分ここだろうと」
「ああ、無事に生還だ、心配してくれていたんだ、俺たちのこと」
「あら、あなたじゃなくて、慶治さん」
 彼女はそう答え、すぐに美宙たちに向き直りいった。
「私、時雨です。よろしく、……お二人は常連さんのようですね」
(どっか、トゲがある)慶治は沈黙を守る。
 すると美光が屈託ない笑顔で、時雨に話しかける。
「いえ、私たち二人、まだ新顔なの。赤紅ハイツの後輩です」
「まあ、そうなの。……先日の日曜日の引越し、あなたたち?」
 時雨は、姉妹の素性を知り急に和んだようだ。すぐにお喋りが始まった。女同士は不思議な習性を持ち合わせている。いったん親しくなると際限なく話し続ける奇妙な習性だ。これによって世界は回り続けているのかも。(……ついていけないバイタリティ)。
 慶治はとても感心だが、野登人は平然と朝刊に目を通していた。

 その場から逃げるように赤珠を切り上げた慶治。執筆作業が待っているとの言い訳だった。
 ――いざ取り掛かろうと試みたが、どうも気分が乗らない。それで横になり、AIテレビに注文する。
「国内のランキング上位、ニュース」
 次から次とエンターテイメント状態の報道が続いていく。しかし悲惨な内容ばかりであった。――北陸方面で夜間に猛烈な豪雨により河川決壊し、床上浸水被害の発生。瀬戸内海での貨物船同士の衝突事故。阿蘇山に続き桜島の大噴火。日本各地で連鎖的な震度五クラスの地震発生。
 慶治の意識を刺激する一つの報道が目に止まった。
「止めて、詳細とスロー再生」とテレビ告げる。
 それはJR渋谷駅構内で、早朝出勤時の銃撃戦だった。
 まるで外国映画でも見ているような派手な事件である。負傷者も出ている模様だ。モニター・カメラと視聴者投稿の映像には、ダークスーツ姿の男たちが写っていた。その監視4Kモニターの映像は、時々電磁波的なノイズが入り不鮮明だった。スマホ投稿も同じだ。

(ん、もしかして星国さんでは!)

 ハイツの遠くで救急車の鳴らすサイレンが緊迫感を煽る。
 その時、鉄扉ドアを叩く音がした。
(ドアの音で気付くようでは、これも異常だな)
 そう思い開ける。想像通り、野登人であった。
「いらっしゃい、待っていたよ」
「おう、そうか。えらい(大変な)ことやね」
 答えるより早く部屋に上がり込む。
 彼の言うえらいことは、自分とは違う内容なのだろう。でも、世の中これまでになく騒然としていることは間違いない。

 テレビ画面を横目で見やりながら、冷蔵庫を開けて物色する野登人。牛乳を見つけると取り出し、かまわずコップに注ぎ一気飲みする。
 それから「とても休暇どころじゃないな、何とかせんといかん」椅子に腰を下ろし慶治の目をさぐってきた。自分が何に驚いたのか、内容はもうどうでもよいのだろう。夢宙で知ってしまった使命感が沸き立つのであろう。
 慶治は彼の目を見据えたままホテルに電話を入れ、初めて体調不良を理由にして、追加休日をとった。そのうえで野登人にも休みを取らせ、二人して再び赤珠に向かうことになった。じっとしていられない心境が、二人の行動を促す。

 時間は十五時過ぎで表はギラギラに熱かった。
 今日二度目の赤珠に着くと、仕事の帰りだろうかポルシェが止めてあった。クーラーのよくきいた店内は、大獅子も含め七名の客だった。
 カウンター席に、大獅子と横並びで双子姉妹までいるのには、慶治たち少し驚いた。
(……しかし、予感もあった)
 だが慶治の驚きはそれだけでなかった。
 カウンター席とかかわりのない距離の窓際の二人掛けのテーブルに、カップルらしい客がいたが、彼がなにげに二度見すると九條だった。その彼女は同年配らしい男と歓談している。
 それは慶治が見たくない角度の横顔だった。
(相手は恋人だろうか? そうだろうな、別に不思議ではない)
 慶治は少し気落ちしたが、背を向け見なかったことにした。

「世界中が、異変続きだね」
 マスターが深刻顔で言いBOXからおしぼりを取り出し、冷水をコップに注ぐと姉妹の隣に二人分セットして「まいど!」と慶治らに微笑んだ。
(凄い切り換えだ。見習いたい)
 その声で今朝以来の姉妹も挨拶してきた。姉妹側の席に慶治が座り、左隣に野登人が座った。時雨まで来る訳ないが、無難な体制に越したことがない。
 姉妹の前には若い女子が引き続きいた。朝の神妙な顔つきは消えていて、慶治が名前を訊くと「ネネカです」と細く可愛い声が返ってきた。だがすぐに彼女はマスターに促されて帰って行った。(ちょっと、残念)と慶治は思う。
 そのあとマスターが、「この奥の産大生だよ」と教えてくれた。繁忙時(はんぼうじ)など時々手伝ってもらっていると聞いた。

 その流れで右隣の美光に苗字を問いかけた。美光はためらいなくバッグから源氏名らしい名刺を取り出し、横に名前を書き加えて慶治に渡しクスクスと笑った。
 名刺を見ると本名だろう『閃光美宙(せんこうみう)・姉 美光(みこ)・妹』と苗字にふりがなを振ってあった。
 慶治はその空白欄に、自分と野登人の名前をフルネームで書き美光に渡した。すると美宙が意味深にクスクスと笑って言った。
「私たち、予知力あるの」
 冗談ではないニュアンス言葉だった。野登人が、
「ハールさんの話はどうもホントじゃねえ。どうやら眷属のようだし、なんか世の流れまでが変わろうとしちゅう」
 姉妹は意味が解らないだろうに、その話に対しても笑った。
 コーヒーを飲み終えても何故か別れがたく、四人で『MMボウル』にでも行こうと言う話になった。賀茂川の東側伝いに北に歩いて進めば、タクシー会社の経営するそのボーリング場に辿り着けるのだ。
 店を出るタイミングに、マスター佐竹はニコニコ顔でコーヒーを点てながら、
「四人の出会いを祝して、ささやかなサービスです」と、振る舞ってくれた。
 終始無言でメモと睨めっこしていた大獅子も、その言葉に顔を上げ微笑んだ。
 窓際の九條は振り向きもせずに、こちら側の世界とは無縁の領域のままだった。

 ――四人は賀茂川遊歩道を歩き、ゆっくりとMMボウルを目指した。
 あいかわらず茹だるような熱気が襲ってくる。真っ青な空にホイップクリームを盛り付けたような、輪郭のはっきりした入道雲が陽を反射して眩しい。
(ネット情報で太陽表面に噴き出した巨大なフィラメントが、これまでにない異常な嵐の渦を起こしていると報じていたな)
 思い出す慶治。
 閃光姉妹はカラフルな日傘、慶治たちは深々とキャップを被りサングラスを使った。和気あいあいに語りながら四人は何となく意気軒昂であった。
 そのうち姉妹と距離をとり言った。
「野登人よ、今朝がたから、なんか自分の躰の具合が違う」
 すると能登人、
「実は俺も同じだ。なんか、思いっ切り大声で叫びたい衝動が、躰の中にある。それにタバコをまったく吸う気が起こらんようになった。あの夢から覚めてからや。不思議や」
 いつになく真顔で野登人は言った。
(そういえば彼、吸ってない)
 慶治はそれ聞くと、急に立ち止まり言った。
「……もしかしたら」
 野登人はすでにその友の気持ちを察しているようだ。西賀茂橋の手前付近であった。

 野鳥が川面で水浴びもせずに草むらでジッとしている。振り返ると、姉妹は二人の五メートル程あとを何ごとか語りながら、時々に笑っている。
 慶治は対岸に目をやり、大きく息を吸いこんだ。次に心を鎮め、立ち幅跳びの要領で空気を漕ぐように両手を大きく上げ下げする。それを見極めようとしている野登人の、気持ちが慶治に伝わりくる。 
 瞬間、――音もなく慶治の存在は空中にあった。
 やがて対岸にゆっくり舞い降りた。彼の脳内は多量のアドレナリンと感激で満たされ、同時に声が聞えた。
【やったね! 慶治兄ちゃん】
 まるでどこかで見ていたかのように、ラートの声が脳内で響いた。
 先程までいた対岸では三人がこちらを見ていて、野登人は慶治に向けて握り拳を頭上に挙げた。その横で意外にも姉妹は、平然と拍手をしている。

 慶治は特殊な能力の蛇口を、知らずひねってそれを呼び出したようだった。
【これがそうか! しかし、どうして、……ラート君】
【うん、もうアプリ起動は必要ないの、ロックしているから】
【でも……常時の監視はいやだな、俺】
【大丈夫だよ、緊急波長のみ選択だから、プライベートは守られる】
 自然感覚の脳内言葉で、ラートとのやり取りができている。
「ヒョウゥ!」
 気付くと野登人がすぐ隣に舞い降りた、彼は驚きと満面の笑顔だ。――なんと、引き続き閃光姉妹まで川を軽々と飛び越えて来た、衣服のチラッと乱れもなく。
「き、君たちまで? どうして」――慶治驚く。
「私たち、実はそうなの。特別な能力をもっている、ふふ。この世に偶然はないから、うすうす感じていた二人のことを」
 姉の美宙が明かす。
「詳しく聞きたいけれど、この状況まずいよね」
 慶治は周りを見回した。川沿いに車も走っている。美光が口を開いた。
「大丈夫ですわ、周辺住民の脳波を制御しておいたから、映像的に私たちに気付いた人びとはいないわよ」
「でも、散歩している人が、そんな……」

【慶治さん、彼女たち眷属でまちがいないね】
 ラートが言ったので慶治が見ると、ラートの言葉に姉妹は頷いていた。二人にも脳内言葉が届いている。慶治はそのあと黙った。
【人の脳波の完全制御なんて、彼女たちが先輩格だな】
 慶治、嬉しい納得だった。
【慶治さんそれに皆さん。悪魔の儀式は近いようです。慶治さんの視覚データー、ハール姉さん解析してそう云っています。ハール姉さんに繋ぎますね】
 ハールに変わると、悪魔の儀式パターンの何例かが語られた。姉妹の理解度は、すぐに慶治たちに追いついたようだ。
【――皆さんニュースに驚きの様子ですけど、悪魔の本質は単に人の魂を奪い取るだけではないの。人の心を(さいな)んで悲哀の淵まで追い詰め、狂乱状態になるまで手を抜かない。サド・マドの世界を超越した存在が、悪魔の本質なのよね。残酷という表現すら奴らの世界には存在しないのね。人の希望や夢をとことん食い尽くす、それが奴らなのね。そのための儀式は近いわ。頑張りましょうね】
 話し終えると、ハールの美しい声は二五〇光年先だろう恒星(ほし)にさっさと消えていった。
地球(ここ)以外も、かけもっているのだろうか)
 四人はそう思った。   
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登場人物紹介

生更木慶治《きさらぎけいじ》・四十歳



1990年生まれ2002年12歳に光体験。



ホテル警備夜勤勤務・高知県梼原町の出身。京都上賀茂に住む。坂本龍馬の信奉者右手で右耳の上の髪を掻く癖あり。名字由来は春に向けて草木が更に生えてくるとの意味。名前は小学生で亡くなった弟の忘れ形見(改名)。



極端な猫舌。基本黒Tシャツに上着。ブルージーンズ。夢の世界の宇宙と現世をつなぐ『夢の門番』で主人公。

下弦野登人(かげんのとひと)・四十歳 



エレベーター保守会社夜勤勤務。高知県羽山町出身須崎の工業高校の同級生190㎝の長身猫背。穏やかな性格だが剛毅。真剣に考える際に鉤鼻を親指と人差し指で挟みこする癖。ダンガリーシャツと薄ピンクのジーパン。

九條蓮華(くじょうれんか)・二十八歳 



『北京都病院』と北都大病院勤務の看護師。献身的看護で慶治の恋人となる。京都出身だが実家を離れ紅ハイツに住む。

五十嵐時雨(いがらししぐれ)・三十歳 



下弦野登人の通いの恋人。四条の電気器具販売店勤務。新潟の五泉市出身。色白美人。ぽっちゃり丸顔で色気あり。

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