第13話
文字数 716文字
（……ふぅ……。
どうしようかな……。
とりあえず、帰り道と、この周辺だけでも把握しておいた方がいいかも……。
ラビはいつ来るか分かんないし……。
カナトさんから少し離れたところがいいっていったけど、
その”少し”がどのくらいか分からないし……）
とりあえずバス停でバスを待つことにした。
……時間的に、少し待てば来るはずだったのだが……。
（バス、こないな……。
もう時間だいぶ過ぎてるんだけど……。
……うーん、ほかに待ってる人もいないし……。
もう行っちゃったってことは、ないよね……？）
何してるんだいあんた
通りがかったおばあちゃんが急に声をかけてくる。
え……？
バスを、待ってるんですけど……
（……？？
なんだろ、別に変な事してないと思うんだけど……）
ここはバスなんてこないよ
え……？
そうなんですか……？
ああ
（廃止されたってことなのかな……
でも停留所はあるのに……）
えっと……場所が変わったとか……そんな感じですか？
いんや。停留所はこことあそこだけだ。
でもどっちもバスは来ないよ
そう、なんですか……
待ってても無駄だから、歩いて帰んな
は、はぁ……
そういうとおばあちゃんは歩いて行ってしまった。
……
（……変なの……。
学校みたいに人の行き来がたくさんある所のバスが来ないなんてこと、あるのかな……。
うーん……もしかして学校専用のバスがあるのかなぁ……。
……なんだかよくわからないけど、実際時間になってもこないし……。
……しょうがない。
もう一度周辺地図を確認して、対策を練りなおそうかな……）
そんな感じで周辺地図を調べなおしてみると、
電車のマークを見つけた。
（あ、少し遠いけど電車もあるみたい。
結構歩くことになりそうだけど、電車の駅の方まで行ってみるか……）
