第12話
文字数 500文字
私は、今さっき出てきた小学校をみた。
（カナトさんはあの学校にいるのかな……。
でも、あれだけ人がいると、探し出すのは、難しいよね……。
こわい人に声かけられてもいやだしな……。
ラビには少し離れたとこっていったけれど……。
まさかこんなに人が大勢いるところにきてしまうとは……。
うーん……どうしたもんか……）
……ラビ、ラビいるの……？
小声で呼んでみる。
（返事なし……か。
……
うーん……
ラビに、からかわれたのかな……。
こんなに人がいっぱいいるところに瞬間移動させるなんて……。
それとも瞬間移動させるまで、どこに飛ぶかは分からないとか……？
……いつも一緒に来るんじゃなくて、
少し遅れてくるもんな～）
（……それにしてもラビ、何もなしにほいほい私の願い叶えてくれるけど、
何考えてるんだろ……。
先に恩を売っといて、今度はカナトさんをだしに魂契約を迫る気なのかな……。
……。
……いや、でも……これってよくよく考えてみたら
悪魔の誘いに簡単に乗っちゃう私が悪いよね……。
……でも、あの瞳を見ていると、なんだか……。
……悪魔には、人を惑わす何かが、あるのかもしれない。
最近ちょっと気を許しちゃってたけど、
気を付けないとな……）
