第41話

文字数 1,103文字



シュッとテレポートしてきた先は、


多分テレポート能力がないと、


来るのには苦労するような場所だった。


わわ……

ここ……。


静かだし、花火がすごくきれいに見える場所なんだ

ドン、ドン、と上がる花火。

……ほんとだ……。


……


……綺麗だね……

うん……

カナトさんって、もっと堅物かと思ってた……


人前でテレポートなんてだめだっみたいな……

あはは、そうなんだ。


だいぶ、暗くなってきたし、大丈夫だよ。


……それにせっかくきたのに、花火見られないの、嫌だし

うん……

……そうだ紗奈ちゃん。


これ、食べる……?


リンゴ飴。


シュウトが2人でどうぞって

う、うん食べる……

カナトさんは、ちょっと小さいタイプのリンゴ飴を一本、


私に手渡した。

あ、おいしそう……。


私実はリンゴ飴って食べたことないんだ

俺も……
(まあカナトさんはあんまりリンゴ飴食べるイメージはなかったな……)

リンゴ飴をぺろっとなめると、


舌にりんご味の甘い感覚が広がった。

あ、おいしい、かも
うん、思ったより、甘くないんだね
(なんかリンゴ飴食べてるカナトさん、可愛いな……)

花火をそっちのけで、カナトさんの方ばっかりみる私。


……カナトさんはしばらく無言で花火の方をみていた。

紗奈ちゃんの夢って、なに……?

カナトさんがふいにこちらを向くと


そう、優しく声をかけてきた。

え?
突然夢の話題をふられ、少しびっくりする私。

え、えと……


私ね……ケーキ屋さんになるのが夢なんだ……

……そうなんだ。


素敵な夢だね……。


紗奈ちゃんなら、きっと叶えられるよ

カナトさんが優しく微笑む。

……。


カナトさん……ケーキは何味が好き……?

ケーキ?


うーん……そうだね……。


あまり甘くないチョコレートケーキとか……

そうなんだ……


今度手作りで作る!



た、食べて、もらえますか……?

うん……待ってる……

花火の光に照らし出され、


少し照れくさそうに微笑んだカナトさんに


ちょっとクラッとなった……。

(……カナトさん……)
わ、わ、わ……

カナトさんにみとれていたら、

足をひねってバランスを崩してしまった。



そのままカナトさんに支えられ、

私はカナトさんの腕の中にすっぽりと入ってしまった。

大丈夫?紗奈ちゃん……
う、うん……

次の瞬間……。


私はカナトさんの瞳に吸い寄せられ


目が離せなくなった。

……

カナトさんがそっと近づく。


瞳を閉じる私。



カナトさんの唇が……


私の唇に……触れる。




カナトさんの柔らかい唇の感触……。


そしてそのままぎゅっと抱き寄せられた……。

……好きだよ……紗奈ちゃん……






……それから後のことは正直あんまり覚えていない……。



多分「私も好きです」……とか言っちゃった気がする。



その後はぼーっとしながらも、手をつないで2人でカナトさんの家に帰ってきた。


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登場人物紹介

星崎 紗奈 (ほしざき さな)


17歳 専門学生


本編の主人公。

ラビス

カナト

紬(つむぎ)

蓮(れん)

颯太(そうた)

その他人物


↓(以下ネタバレ含む人物:表情など)


読む前に見ないほうがいいかもしれません

ラビス

ラビス

ラビス

ラビス

ラビス

カナト

カナト

カナト

カナト

カナト


カナト

カナト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

カナト

カナト

カナト

カナト

カナト

カナト

駅員

青年悪魔

カナト

カナト

カナト

カナト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

シュウト

カナト

カナト

カナト

カナト

カナト

カナト

カナト

カナト

男の子

女の人

男1

男2

???

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